施設概要

最終更新日:2012年6月1日

旧市長公舎

旧市長公舎の歩み

 第10代新潟市長として柴崎雪次郎氏(埼玉県出身)を迎えるにあたり建設され、大正11(1922)年10月に竣工。当時の新聞記事によると、この辺りは巨松の林に囲まれ、市の中心部を見下ろせる絶好な位置であると報じています。
 歴代市長が居住・執務、そして重要な来賓を招く場として使用してきた公舎ですが、戦後、市長は選挙によって選ばれることとなり、市外の人が市長に就任することがなくなったため利用することがほとんどなくなり、主に首長や海外からのお客様など公的な接客の場として利用されてきました。

特徴

建物

 建物の特徴としては和洋折衷の住宅で、中廊下によって間取りが区分されています。
 玄関から入って左側は板床の洋風応接間、座敷(15畳・10畳)、待合室などの公的な空間で構成され、廊下は絨毯敷き。一方、右側は市長の居室、台所、浴室などの私的な空間とし、廊下は板張りとなっていました(現在、応接間及び廊下はすべてカーペット敷きに改修されています)。
 和風を主体とし、脇に洋間を設けたユニークな構成ですが、造りは当時としては簡素なものという評価のようでした。政令指定都市、中核市レベルの都市で現存する戦前期の市長公舎はほとんどなく、この建物は現存最古の市長公舎といえます。

[見取り図]

安吾風の館の見取図

庭園

 平成4年に造られた庭園は、初代新潟奉行、川村修就の時代に植えられたと思われる松群を残し、海岸砂丘の面影を今に伝えるとともに、枯山水等の伝統的庭園様式と機能的な芝庭を巧みに調和させた、新潟を代表する現代庭園の一つです。

参考資料:新潟市歴史的建造物調査報告書(平成5年3月)
新潟新聞 大正11年10月28日付 ほか

施設概要

敷地 2,195.571平方メートル 約665坪

建物 木造平屋建て 307.36平方メートル 約93坪
 応接室(洋間21畳相当)、座敷(15畳・10畳)、待合室(4畳半)
 その他和室5室(4畳半~10畳)、台所、浴室

建設 大正11年10月竣工

総工費 21,214円71銭

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