学校プロジェクトの取組
最終更新日:2023年12月4日
学校プロジェクトとは
「学校プロジェクト」とは、新潟市教育ビジョンの実現を目指し、市の学校教育全体に価値ある、先進的・創造的な教育活動を開発・実践することに取り組む新潟市独自の制度です。
学校プロジェクトの指定期間は、取組を推進するために必要な教員を1名加配します。
指定校では、各学校や地域の特徴を生かし、各学校の教育活動がより輝き、新潟市の目指す教育の推進に資するよう、取組を進めています。
令和5年度~令和6年度指定校の取組
学校名 | 実践テーマ |
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新潟小学校 | 地域プライドを育てる持続可能な教育課程の改善 |
木戸中学校 | 児童生徒間の支持的風土醸成を目指し、教職員の実践的指導力を高めるための校内研修 ~「傾聴と受容」の体得を重視し、学びの基礎を固める初任者研修の充実~ |
令和4年度~令和5年度指定校の取組
学校名 | 実践テーマ |
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上山小学校 | メタ認知に基づく自己肯定感を育てるシステムの構築 |
早通小学校 | 特別支援学級の児童が主体的に活動する教育課程の開発 -交流学習と両立する生活単元学習・自立活動の在り方について- |
岩室中学校 | 社会で必要とされる汎用的な資質・能力を育成する教育課程の創意工夫 |
令和3年度~令和4年度指定校の取組
学校名 | 実践テーマ |
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浜浦小学校 | ギガ・スクール構想下での資質・能力をはぐくむ授業づくりの推進 -新たな「新潟市の授業づくり」の推進- |
小須戸小学校 | 学ぶ楽しさを実感し、主体的に学び続ける児童の育成 -UDLに基づくICTを活用した「Teaching」から「Learning」への授業改革の推進- |
鳥屋野中学校 | 生徒の個性の伸長と働き方改革で「輝く学校」を目指す -グループ学級担任システムの構築- |
小合中学校 | 小規模中学校区における「持続可能な専科指導(小学校教科担任制)の可能性」の探求 |
令和2年度~令和3年度指定校の取組
新津第一小学校
新津第一小学校
1 実践テーマ
3つの「つなぐ」を大切にした幼保小連携(スタートカリキュラム)の取組
2 実践内容
(1)資質・能力をつなぐ
思考力・判断力・表現力等の育成へ、第一幼稚園と授業研究を通して、研究をつなぎます。
(2)経験をつなぐ
第一幼稚園との合同運動会や年中児、年長児と1年生との「なかよし集会」(生活科)の実施等、幼児と児童が活動をともにし、経験をつなぎます。
(3)地域につなぐ
保育、生活科、総合的な学習の時間で、地域を題材とした学習を通して地域とつながります。
3 成果と課題
4月初めに学校生活に不安を感じていた1年生児童48%が、5月初めには6%まで下がりました。(1年生児童アンケート)
スタートカリキュラム(幼保小のゆるやかな接続)の取組に対して、子どもにとって有効な取組と評価する保護者の割合が98%となりました。(1年生保護者評価)
第一幼稚園と連携しながらスタートカリキュラムの改善を進めることができました。今後は、地域の他のこども園、保育園とも連携を広げていくことが必要となります。
4 学校からのメッセージ
新津第一小学校は、新津駅や新津0番線商店街、SL磐越物語号と深く結び付いています。「一小情報ボックス」(FM新津 毎週土曜日午前10時00分放送)では、小学生がラジオで学校の情報を地域に発信しています。今後も地域、人、文化・歴史と深くつながることを目指します。
小針小学校
小針小学校
1 実践テーマ
学校がone team!―コンピテンシーベースの教育課程の効果的な運用と小針式教科担任制―
2 実践内容
(1)思考スキルを関連付けた単元配列表
思考ツールをもとに、各教科等で育成を目指す資質・能力をつなぐ
(2)ワークショップ型校内研修
ワークショップ型の校内研修を行い、職員同士が安心してつながる
(3)小針式教科担任制の導入
1年ごとの学級編制、学級担任間のゆるやかな交換授業を行い、子どもたちとつながる
3 成果と課題
成果として、学年に応じた思考ツールを全教科で積極的に用いることで、「比較」「分類」「関連付け」等の思考ツールを子どもたちが自ら選択し、活用する姿が見られるようになってきています。課題として、教科担任制については、子どもや保護者がその良さを実感できるように、より教材研究を充実させ、子どもが主役の授業づくりに磨きをかけていく必要があると考えています。
4 学校からのメッセージ
学校がone team!を目指し、「つながり」をキーワードに実践を行っています。新たな時代に必要な授業観や子ども観を職員が共有し、チーム学校としてのつながりをもつためにワークショップ型の研修を行っています。また、小針式教科担任制によって、教科指導を担任4人と級外の職員も関わって充実させていくことで、担任団のつながりを強めると共に、子どもが担任以外の職員ともつながりを深めています。令和3年12月16日(木曜)には、これまでの取組の成果をご覧いただけるよう、授業研究発表会を実施します。ぜひ、ご参加ください。
真砂小学校
真砂小学校
1 実践テーマ
STEM分野の学習(算数、理科、プログラミング)に重点を置きながら、汎用的な資質・能力「4Cs」(Communication/コミュニケーション、Collaboration/協働、Creativity/創造力、Critical Thinking/批判的思考・問題解決力)を育成する。
2 実践内容
各学年が「4Cs」を発揮して課題解決を図る発展的・追究的な課題を、毎月2実践行う。
実践に向けて、月1回「プロジェクトタイム」を設け、指導方法について相談・検討する。
年間3回の研究全体会を設け、指導法の共有や取組の成果を確認する。
12月に取組の内容や成果を発表する研究会を行う。
3 成果と課題
児童アンケートにより、「算数が好き」(80.0%)、「理科が好き」(92.4%)と答える児童が少しずつ増加している。
「4Cs」を意識して指導できる職員の割合が86%(昨年度71%)と高まってきている。
4 学校からのメッセージ
12月15日(水曜)の研究会では、汎用的な資質・能力である「4Cs」の魅力をお伝えします。また、パネルディスカッションを開催し、理数教育の大切さについて、NASAアメリカ航空宇宙局の宇宙飛行士とSTEAM教育の専門家からご参加いただきます。
当校は、26年間海岸清掃に取り組むと共に、総合学習で海を守る学習を深めるなど、SDGs「14海の豊かさを守ろう」を進めています。これまで「国土交通大臣表彰」(令和元年度)、「新潟県環境大賞」(令和2年度)、そして今年度は、「環境美化教育最優秀校 環境大臣賞」をいただきました。
石山中学校
石山中学校
1 実践テーマ
全ての生徒の幸せづくりの推進
2 実践内容
校区でめざす子ども像「生活を楽しみ、これからの時代を創る子ども」「教育目標(自立・共生・挑戦)」に向かいながら、下記3点を軸に、実践に取り組みます。
(1)インクルーシブ教育の推進
・「分かる・できる・楽しい」授業づくり!
・ピクトグラムを活用した授業の見える化と、単元をデザインした連続性のある授業の展開!
・認知機能等向上トレーニング(コグトレ)の実践!
(2)小中連携・一貫した教育課程の編成
・総合、教科、健康体力における、協働活動の推進や学びの連続性の充実!
(3)石山中学校区一体となった教育の推進
・多様なメンバーで構成する「石山の教育を語る会」を実施し、目標共有と各種取組を推進!
・生徒会を中心とし、新たな発想による活動を推進!
3 学校からのメッセージ
自立と共生を往還し、その力を向上させた生徒が、今後さらなる挑戦・創造に取り組み、「生活を楽しみ、これからの時代を創る子ども」に育っていくよう、精度を上げた取組を推進しています。その結果、生徒の活き活きとした笑顔があふれています。全国学力調査では、数学は市平均を4%上回り、国語は同等となりました。授業・生徒主体の活動の充実が図られ、部活動の躍進など、生徒一人一人が目標に向かって活気ある学校生活を送っています。
令和元年度~令和2年度指定校の取組
白山小学校
白山小学校
1 実践テーマ
昭和の働き方からの脱却!働き方改革の推進で子どもにじっくり向き合う令和の学校!
2 実践内容
・教育課程の再編及び業務改善ミーティングによる教育活動の見直し
・学校行事の目標を明確にした効率的な指導方法の開発
・保護者・地域ボランティアによる分業体制の組織及び運営
3 成果と課題
これまで「当たり前」にしていた業務や行事の在り方を見直すことで、教職員も子どもも時間や気持ちに「ゆとり」が生まれました。それにより、小さなトラブルのうちに解決をしたり、保健室来室数が減少したりしています。すなわち、教師も子どもも落ち着いて毎日の学校生活を送ることができています。しかし学校は、毎年スタッフが入れ替わります。そのような状況であっても、教職員がじっくり子どもに向き合うために働き方改革を維持・発展させていくことが、今後の大きな課題です。
4 学校からのメッセージ
学校の働き方改革は、「教職員のため」だけではありません。変化の大きな時代、これまでの常識を見直すことで、子どもをよく見る「ゆとり」を生み出すことができます。このことが確実に子どもたちの安心感につながっています。そのノウハウを3回にわたって新潟市内小中学校へオンラインセミナー研修会として、広めてきました。今後も、白山小学校では、新時代・令和の働き方を進めていきます。
青山小学校
青山小学校
1 実践テーマ
子どもの学ぶ心に火を点ける、学習課題設定の工夫~「授業のあいうえお」を生み出す学習課題設定までの仕掛けの工夫~
2 実践内容
子どもたちが学びたくなる学習課題を設定することが、「主体的・対話的で深い学び」の具現につながります。そこで、教師の働き掛け (仕掛け)を工夫し、子どもたちが思わず口にする「あれ・・・?」「えっ・・・?」というつぶやきを生かして学習課題をつくり上げようと、研修を積み重ねています。
3 成果と課題
「授業で、なぜと思ったことを解決しようと学習に取り組んでいる。」の問いに対し、90%以上の子どもが肯定的に評価しています。
仕掛け1をうつことで学級全体を共通の土台にのせ、その後、仕掛け2をうつことで、子どもたちから「あれ、何か変だぞ・・・?」「いいのかなぁ・・・?」など、「授業のあいうえお」を引き出すことができました。
「授業のあいうえお」を基に学習課題を設定すると、子どもたちはその後の追求場面において、意欲的に問題解決に向かう姿が見られました。
本時や単元において、ゴールイメージが明確でないと、「授業のあいうえお」を引き出せても、追求意欲の持続が難しいと言えます。身 に付けさせたい資質・能力を明確にすることで、学習課題をより一層焦点化していく必要があります。
4 学校からのメッセージ
実践発表会 令和3年1月27日(水曜日)午後3時00分~(zoom) 授業公開 3年 社会科 4年 算数科(YouTube)
明日から使える学習課題設定までの仕掛けを工夫した授業を提案します。
大形中学校
大形中学校
1 実践テーマ
みんなで創る!「深い学び」のある授業
2 実践内容
(1) 全教職員による「深い学び」を究める校内研修
全教職員が5つの内容項目を担当し、「深い学び」の実現を目指した指導案を作成して授業実践をしています。外部指導者(愛知教育大学 磯部征尊先生)による全体研修会を定期的に実施し、「教職員全員が力をつける」を合い言葉に取り組んでいます。
(2) 学校全体の支持的風土を基盤とした哲学対話の挑戦
校内の支持的風土を生かし、先生と生徒、生徒と生徒との対話を通して「深い学び」を実現します。獲得した知識を新たな視点や別の視点から吟味し、価値や経験等との関係の中に位置づけ構造化することにより、大形中が目指す新しい「深い学び」を実感させます。
3 成果と課題
【成果】
・95%の生徒が「道徳の授業の内容を自分のこととして考えることができた。」と回答しています。
・95%の生徒が「道徳の授業を通して、自分の生き方を見直すことができた。」と回答しています。
・96%の教職員が「深い学びにつながる研修が日々の授業に活かすことができた」と回答しています。昨年度の数値と比較すると22%向上しました。
【課題】
・教職員アンケートの「道徳の授業に自信をもって実践することができる」の項目において、昨年度52%から今年度74%と数値が22%向上しました。目標の100%を達成するために、今後も継続して取り組んでいきます。
4 学校からのメッセージ
・大形中学校は、95%を超える生徒が「学校生活が楽しい」と胸を張って答える学校です。
・12月16日(水曜)に外部講師を招聘し、道徳の3つの内容項目で公開授業を実施します。
・大形中学校の2年間の取組が凝縮された”大形式道徳指導案集”が3月に完成する予定です。
今後の大形中学校のますますの快進撃にご期待ください。
内野中学校
内野中学校
1 実践テーマ
新潟大学との協働による「社会に開かれた教育課程」の編成
2 実践内容
当校は、従前から、学区にある新潟大学と様々な形で連携してきています。また、特定連携協力校として教職大学院の授業において、内野中学校区の小中学校の学校課題の解決をテーマとして、当校の教職員も関わりながら教育課程の編成を行う研究に協力しています。今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、会合ができない中、院生の授業の成果や、専門分野の教授からの個別の助言を活かし、学校防災に重点を置きながら実践研究を進めています。
(1)感染症予防に向けた換気システムの構築
・全教室にサーキュレーター設置
・「風向」の測定結果に基づくサーキュレーターの位置・排気方向決定
(2)熱中症の予防に向けた環境整備
・校内各所の温度計測による「暑熱スポット」の特定
・手洗い・飲水場所の増設
・玄関前ミストの設置
3 学校からのメッセージ
オープンな雰囲気の中で地域の方々に支えられながら、のびやかに成長していく生徒の姿が見られることが当校の特色です。
「何でも言い合える」同僚性の高い教職員集団は、コロナ禍であっても、楽しく会話し、困難を笑い飛ばしながら、院生の学びを活かし、また地域人材と協働しながら自らの教師力を高め、教育活動に取り組んでいます。
※内野中学校は、コロナ禍のため当初計画していた地域や大学との連携が実施困難になりました。そこで、柔軟に計画を見直し、新たに取り組んだ実践です。
平成30年度~令和元年度指定校の取組
上所小学校
1 実践テーマ
新しい時代に必要となる資質・能力を育成するプログラミング教育の自校化への挑戦
2 実践内容
・プログラミング教育で期待される資質・能力の設定
・各教科におけるプログラミング教育の実践の蓄積と検証
・先進校への情報収集のための視察、大学などの研究機関との連携
・プログラミング教育の指導計画の作成
3 成果と課題
・プログラミング的思考を育むため、筋道を立てながら考える教育活動を日々の授業の中で実践した。国語では、アンプラグド的な手法で短冊形のスモールステップの読み方により説明文などの読解力が向上しました。算数では、計算のアルゴリズムを可視化することにより、理解を深めたり計算力が向上したりしました。
・コンピュータ上でのプログラミング活動・プログラミングをして実際のロボットを動かす活動を通して、論理的に思考を働かせ課題を解決しようとする姿や筋道を立てて考える大切さを感得する子どもの姿が見られました。
・夏休みにプログラムを自作し、コンピュータ室で操作する姿も見られました。「プログラミングは楽しいか」の問いに90%以上の子どもの肯定的な回答が得られています。
・プログラミング教育について「どんな活動をしているか」「家庭で取り組めること」など、学校からの情報発信によって保護者の関心をいっそう高めたいと考えています。
4 学校からのメッセージ
新しい時代に必要となる資質・能力を養うために、カリキュラムづくりを進め、プログラミング教育を教育課程に位置付けました。
当校及び鳥屋野中学校・女池小学校(鳥屋野中学校区の3校)は目指す児童生徒像として、「地域社会に貢献し、国際社会で活躍できる人間」を共通に掲げています。その中で、当校では、身近な生活の中で人々がコンピュータを活用していることや諸問題の解決には手順を考えて示すことが必要であることに気付かせ、ますます多様化・複雑化する社会に立ち向かうことのできる子どもを育んでいきたいと考えています。
新津第三小学校
1 実践テーマ
『教えたつもり』からの脱却!
~「S-P表」入力・分析による客観的な学力の見取りと授業力の向上~
2 実践内容
・算数の単元評価テストの結果を各クラスごとに「S-P表」に入力・分析することを通して、客観的なデータを根拠に児童の学力を捉えます。
・「S-P表」分析結果から、(1)児童への個別対応を行うとともに、(2)教師自身の授業の傾向を把握し、授業への改善を図ります。
・(1)、(2)の取組をスパイラルで行うことで、教師の授業力を向上させるとともに、児童の学力のボトムアップを図ります。
3 成果と課題
・「S-P表」分析という客観的なデータを基に、指導すべきターゲット(児童・設問)を明確にできます。
・教師自身の指導の傾向、学級集団の傾向をより明らかにできます。
・データが客観的なので、児童の実態や指導法について学年、または学校全体で情報共有を行い、ボトムアップを図ることができます。
▽ 「履修済みの単元」での結果なので、児童に対する個別の対応はできても、次の単元にダイレクトに対応することが難しいと言えます。
4 学校からのメッセージ
全国学力・学習状況調査でも「S-P表」が活用されていますが、当校では、単元ごとに年間を通して分析をし、授業に生かすことで教師の力量を高め、児童の学力向上を目指しています。
寄居中学校
1 実践テーマ
中学校区の防災を考える上で、中学生の自主性と協力性、リーダーの実践力を養う機会とする。
保護者・地域の方々と地域防災の協働体制を築く。
2 実践内容
・1・3年生と保護者・地域の方々
外部講師の進行により、避難所運営ゲーム(HUG)を通して次々と避難所で起こりうる状況への対応をグループに分かれてシミュレート。
・2年生
ハイパージュニアレスキュー体験プログラム。防災士の方からの指導のもと、避難所で利用される簡易施設を設営。
・保護者・地域の方々
起震車と降雨車による、大地震や豪雨の疑似体験。
・全参加者
2年生の代表生徒による「中越地震から学ぶ私たちの防災」についての基調発表、アルファ化米試食等。
3 成果と課題
成果は、活動の肯定的評価がどの学年も90%をこえ、生徒が主体的に防災について考えるよいきっかけになったことです。地域や関係機関との連携により、大きな教育効果が生まれることを実感できました。
一方、実際の災害発生時に行政・地域と中学校が共通認識のもと、どこまで歩調を合わせて活動できるのかという課題が明確になりました。それぞれがどこまでを行うのかの確認が必要であると考えています。
4 学校からのメッセージ
寄居中学校は新潟市のほぼ中央に位置し、「夢・挑戦・感動」のスローガンのもとに、生徒たちは充実した学校生活を送っています。来校された皆さんが口々に、「気持ちの良い挨拶をしてくれますね。」とおっしゃいます。これからもより良い学校を築くとともに、防災などを通した私たちにできる地域貢献のあり方を考えていきます。
中野小屋中学校
1 実践テーマ
「英語って楽しい!もっと話したい、伝えたい!を実現」
~中野小屋中学校区 小中一貫外国語教育課程プロジェクト~
2 実践内容
「相手の話に反応し、自ら外国語を用いて会話を進めることができる児童生徒の育成」を目指し、中学校区の小・中学校で小学校3年生から中学校3年生までの一貫した外国語活動・外国語科・英語科の教育課程とその指導と評価の一体化したシステムを構築します。
3 成果と課題
令和元年度全国学力・学習状況調査では、「外国の人と友達になったり、外国のことについてもっと知ったりしてみたいと思いますか」「日本やあなたが住んでいる地域のことについてもっと知ってもらいたいと思いますか」の項目結果が、中学校区すべての小・中学校で全国、新潟県の割合を大きく上回りました。
また、教員アンケートで小学校から「中学校の先生と一緒に授業をすることで、授業のイメージをつかむことができた」「困ったことや知りたいことを気軽に中学校の先生に尋ねることができて、大変ありがたかった」など、言語活動の充実と子どもの意識と成長に合わせた授業の進め方について、多くの知見を中学校区の学校で共有できたことを実感できました。
4 学校からのメッセージ
中野小屋中学校区は、伝統を守りながら、地域・保護者の方と子どもを育てる多くの活動を行う素晴らしい地域です。そんな地域の魅力を外国の人をはじめたくさんの人に伝えていけるように、外国語活動・外国語科・英語科の指導を充実していきたいと思っています。
令和元年11月29日(金曜)には、このプロジェクトの成果を発表する研修会を行いました。
平成29年度~平成30年度指定校の取組
笹山小学校
1 実践テーマ
自己肯定感を高め、協働して課題解決することができる子どもを育てる小中一貫教育の推進
~9年間で取り組む、資質・能力の明確化と教科横断的学習の充実~
2 実践内容
・中学校区三校で「目指す子どもの姿」「高めたい資質・能力」を設定し、それらに基づいた総合的な学習の時間の単元の再検討と開発を行い、あわせて全体計画の修正も行いました。
・授業を三校の全教職員で参観・協議し合う場を設け、日々の授業改革に生かせるようにしました。また、学年の発達段階と小中の接続において段差を緩やかにする指導方法を探りました。
3 成果と課題
・ 「学・社・民の融合による教育」の推進により、児童の「自己肯定感、協働する力」と教職員の同僚性・協働性の高まり、保護者・地域との協力体制の強化などの成果が上がっています。(市の調査「児童の自己肯定感と協働性」についての肯定的評価~肯定感90%、協働性98%、学校の保護者アンケート「学校と地域との連携・協働」にかかわる肯定的評価100%)
・当校は令和元年度末で閉校し、木崎小学校に編入統合となります。来年度を見据え、これまでの取組のまとめを行い、児童生徒の実態を踏まえて重点化を図っていく必要があります。
4 学校からのメッセージ
プロジェクトの取組を通して、校内はもとより中学校区の各校と連携して教育活動を進めることの大切さを改めて感じています。
これから教壇に立つ皆さんにも同僚や他校の職員とのつながりの中で多くのことを学び、子どもたちのために力を発揮していってほしいと願っています。
亀田小学校(文部科学省先導的実践研究加配制度対象校)
1 実践テーマ
『地域共育コミュニティ』の構築を目指した地域参画型の教育活動の推進
2 実践内容
平成29年度に「亀っ子応援隊」を発足させました。子どもたちに身に付けさせたい資質・能力を共有し、情報交換を重ねながら地域参画型の教育活動を目指しています。
1・2年生活科…昔遊びや地域の市のことについて、地域の方から学びます。
3年総合…地域の伝統工芸である亀田縞について学び、その良さを広めます。
4年総合…木遣りや岩万燈といった亀田の伝統を地域の方から学び、かめだ祭りの盛り上げに貢献します。
5年総合…栽培した米の活用方法を地域の方から学び、地域に広めます。
6年総合…地域の商工会や商店街で働く方々から生き方を学び、自分や亀田の未来を考えます。
3 成果と課題
4年総合では、今年度初めてかめだ祭りで「子ども岩万燈」に参加し、祭りを盛り上げることができました。
また亀っ子応援隊会議では、保護者にも参加を募り、より多くの立場から亀田小学校の教育活動について話し合うことができました。
4 学校からのメッセージ
伝統文化の多い、あたたかな雰囲気のある亀田の町で、伸び伸びと学習に取り組む子どもたちの笑顔は最高に輝いています。
亀田の伝統を守り、広めていくためにどのようなことができるのか、地域の人と共に考える学習はとても夢があり、子どもたちは楽しんで学んでいます。
12月13日(金曜)今までの取組の成果を見ていただくため、地域連携教育研究発表会を開催します。
五十嵐小学校
1 実践テーマ
地域の大学等との連携による、質の高い本物体験を取り入れた教育課程の開発
2 実践内容
・担任と大学教員の協働による、総合的な学習と国語等の教科横断的な単元開発・実践
・教員と学生・学生団体との協働による、全校縦割り活動の企画・運営
・大学等の専門を活かした、救急救命体験活動、書道ボランティアなどの活動
・大学の協力による、「新潟大学への全校遠足」
3 成果と課題
【成果】子どもたちと教職員の、「地域の学習地図」が広がりました!
・保護者アンケートで、「学校の近くに大学があるという利点を活かし、大学生との交流や活動は今後も続けてほしい。早いうちから高等教育を意識することは子どもたちにとってよいことだと思う」という意見が複数寄せられました。
【課題】持続可能な取組にしていくことが大切です!
・「五十嵐小学校学生ボランティアハンドブック」を作成しています。
4 学校からのメッセージ
今後も地域との連携により、未来を創り出す教育課程の開発を進めます。写真は「新潟大学への全校遠足」で、縦割り班の子どもたちが、大学の講義を体験しているところです。
東石山中学校
1 実践テーマ
小中学校連携、地域連携で子どもたちを育む。
2 実践内容
中学校区内3小中学校の全教員が融合して3部会を構成し、9年間を通して児童生徒を育てるプログラムを考え、実践しています。
【学習部会】では、「学習の仕方の共通化」「家庭学習定着の取組」「外国語、道徳の授業づくり」について協議、実践しています。
【生徒指導部会】では、「学級力向上プログラム、ピアサポート、SEL(社会性と情動の学習)の年間計画に位置づけての実施」「品格教育とPBIS(ポジティブな行動介入と支援)を意識した生徒指導の実践」に3校で取り組んでいます。
【地域との協働部会】では、「総合的な学習の時間・生活科のすり合わせ」「家庭・地域での品格教育の推進」「地域代表と児童生徒代表の話し合いの場となる未来づくり委員会の実施」に取り組んでいます。
さらに、【地域連携活動】として、「地域・小中学校合同あいさつ運動」「地域クリーン運動への小中学生の参加」「中学生による地域貢献活動」「地域・小中学校合同防災訓練」等も積極的に行っています。
3 成果と課題
生徒たちの学びに向かう姿勢、地域への貢献意識や愛着、自己肯定感が高まってきています。また、地域コミュニティー協議会・青少年育成協議会・学校評議員等の地域代表の方々から、中学生に対して好意的で高い評価をいただくことが多くなっています。
しかし、小中学校とも、自校の教育活動の展開だけで精一杯の状況もあり、小中連携や地域連携のための時間確保が苦しいことが課題としてあげられます。児童生徒たちや職員の負担を考え、地域・保護者の望みと折り合いをつけながら事業を精選し、持続可能な取組としていかなければなりません。
4 学校からのメッセージ
「あいさつ・返事・掃除」が長年の生徒たちの合い言葉。生徒会活動と部活動、そして地域貢献活動が活発な学校です。生徒自らの手で学校をよくしていこうという自治の力を大切にしながら、これからも、小中学校、家庭、地域が力を合わせ、生徒たちが生き生き伸び伸びと学び、活動できる学校づくりに邁進していきます。
新潟柳都中学校
1 実践テーマ
自己有用感を高める教育課程の編成
~地域をフィールドとした、総合と特活における異年齢交流を核として~
2 実践内容
(1) 地域を学ぶ「しも町フィールドワーク」(1年生)
(2) 地域に学ぶ「職場体験学習」(2年生)
(3) 地域に貢献「しも町貢献活動」(3年生)
ア)「早川堀再生祭り」とのコラボ イ)しも町ツアーガイド ウ) ゴミ出し支援
3 成果と課題
ここで紹介した活動は全体の一部になりますが、地域交流・貢献に関わる異年齢交流活動で、総合の時間を中心に取り組んでいます。いずれもプロジェクト型の活動です。共通の目標のもとに生徒の実行委員会等が立ち上げられ、個々の能力がよりよく発揮されるように組織化しています。これにより横のつながりの中で認め合う経験を積ませています。また、総合と特活で異年齢交流を教育課程の柱とすることで、自己有用感を高めることができていると考えています。
4 学校からのメッセージ
「自己有用感」の高まりは、他人の役に立った、他人に喜んでもらえた等、自分に対する他者からのプラス評価によります。この他者の存在を前提とする自己評価こそが、社会性に結びつくと考えます。
当校は、これからも未来を切り拓く資質・能力の育成に努めていきます。
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