江南区意見交換2
最終更新日:2015年4月23日
平成27年2月8日(日曜)午後
質問1
安定した雇用について
発言者
私どものコミュニティ協議会は昨年、若者支援の立場で合コンを行った。平成27年度は窓口を開設して、いつでも相談に乗れる環境を作っていきたいと思っている。結婚したい人は大勢いるが、安定した生活が望めなければ結婚できない状況にあるのではないかと思う。安定した雇用を結べるようにお力添え願えればと思っている。
市長
結婚を望む方が結婚するには、単純な支援だけでは足りない。新潟の場合も、まちなかや田園農村部など地域特性があるので、出会いの場も多様にしていく必要があると思っている。
また、新潟暮らし創造運動の中で、新潟と東京を比較すると一番明確なのは収入である。東京と新潟の生涯収入を比べると6,000万円ほど東京のほうが多いという数字があるが、首都圏で25坪ほどの住宅面積を40年間維持するだけで消えてしまうというくらいの差である。しかし、高校、大学の進路指導の先生が東京の企業と新潟の企業の初任給だけ若者に提示したら、それは東京を選んでしまうのが普通である。それは様々なデータの中のほんの一つであるということを、高校や大学の進路指導の先生方にお届けしたいと思っている。そして、新潟なら、夫婦二人で500万円の収入があれば、子どもを産み育てられるということも、新潟暮らし創造運動の中で若い人たちに明示していきたいと思っている。
また雇用は非常に重要である。農業の6次産業化や航空機産業など、多様な働く場を作っていくことが非常に重要だと思っている。コミュニティ協議会と区役所、行政が連携して、結婚を望まれる方が結婚できるような環境を整えていきたいと思うので、出会いの機会の創出をぜひ継続してお願いしたい。
質問2
市営曽野木団地の跡地利用について
発言者
市営曽野木団地の跡地について、多目的な集会所を作っていただきたい。
曽野木地区の公共施設は非常に老朽化が進み、手狭になっている。地域全体で課題に取り組んでいるが、中でも高齢者を支える仕組みが急務ではないかと考えている。また、災害時に備えての地域の活動拠点も必要だ。これからの公共施設の効率化を進めるためにも、コミュニティの活動拠点としての複合施設の整理をお願いしたい。
市長
具体的に市営住宅の跡地利用のご提案について、区のほうで意見交換、情報交換させていただいていると思う。
これから地域の均衡あるまちづくりを進めるときに、昭和の大合併の際に合併した地域にどのような機能を整備していけば良いのかということについて、すでにコミュニティ協議会や区自治協議会などで検討していただいているところもあるようだ。
昭和の大合併で一番大きかった地域は内野町だが、施設などの老朽化が進んでいるということで内野駅の橋上化と併せて自由通路を作り、市民会館を作るということで、新年度から昭和の大合併地域に一歩を踏み出すということにさせていただいた。
江南区でも、曽野木、両川、大江山という地域があるので、持続可能な財政を維持する中でどこにどのようなものを整備していけば良いのかということを具体的に区ビジョンの中でも検討していくと聞いている。
区長
市街化区域内にある旧市営住宅の一団の土地は、総数で言うと1,300坪もある形も良い土地である。現在、地域の方と話し合いをさせていただいており、様々な機能を持った効果的な施設にしていきたいということで、地域づくり協議会も主体となって進めている。
質問3
退職した市職員について
発言者
これからコミュニティ協議会への負担が大きくなってくると感じている。何をやるにも、各自治会、町内会の会長のご理解とご支援があって初めてコミュニティ協議会の活動が円滑に流れるものと思っているが、どこの地域でも、人材不足で後継者がいないという現状である。市職員は退職しても、最低2、3年は地域に奉仕してはどうか。
市長
地域の皆さんはボランティアでやっているのに、市の職員は地域に戻ればただの市民、あるいはそれ以下ではないかという厳しいご指摘もいただいている。
コミュニティ協議会の活動の実態を知るという面でも、区役所の職員全員がコミュニティ協議会にかかわることを心掛けていきたい。市の職員が地域に入っていくのがまだまだ弱いと思っているので、このようなお話を幹部の会議のときなどにご報告させていただく。
また、OBであれば、書類の整理などはできるのではないかというご指摘をいただいているので、これから退職していく職員への研修でも、新しい人生で充実感を持っていただくために地域コミュニティ協議会というのは非常に重要だということも伝えていきたい。
意識改革は一朝一夕ではできないが、若手職員のときに皆さんと一緒に仕事をする中で、ご苦労を感じるということが始まりだと思っている。これからもできるだけ多くの職員がコミュニティ協議会にかかわるように努めていく。
質問4
教育について
発言者
全国学力テストで新潟市は5位以内という話があり非常に驚いた。一方で、新潟は大学進学率が低いほうだと思うが、これは中学校と高校の教育に問題があるということなのか説明していただきたい。
教育長
小学生、中学生の学力が上がったことについての話だが、ふれあいスクールなど学・社・民の融合の中で、地域の方々から子どもたちが様々な面でお世話になっているということが、子供たちの自信につながっているということがある。また、子どもたちの生活の中で学校に行っている時間というのが一番長いので、それを無駄にしないよう教員は取り組んでいる。
教育委員会の指導主事が学校を順番に回り、学校の先生方の授業を見ながら授業改善に一生懸命取り組んできた。また、全ての学校の図書館に司書をつけているので、図書館での活動が学力の向上につながったこともあると思う。一つのことではなく、様々なことが要因となって学力が伸びてきたのではないかと思う。
一方で、それが大学進学率につながらないという話だが、例えば、進学率が良い富山県や福井県では、家庭学習が充実していると聞いている。家庭において、自分で目的を持って勉強する習慣が新潟の子は少し足りないということで、今度は、そちらのほうにも力を入れる取組を始めている。大人が勉強している姿を子どもに見せながら、家庭での学習に取り組んでもらいたいと思っている。
市長
北陸3県、秋田県、新潟市が、地域と学校の関係を重視するという同じ方向性を持っている。教育委員会に具体的にお願いしたのは、学習困難区域にこそ優秀な校長、教員チームを集中的に投入して、学力を上げるために頑張ってほしいということであった。その底上げも今の結果に結びつき、この3~4年、同じ区が最低とはなっていない。
そして、体力についても非常にがんばって、新潟県はトップ3に入ってきている。新潟市は新潟県よりも少し落ちるが、大体トップ5レベルにはある。これも秋田県、福井県なども、学力が伸びているところは体力もついているということなので、そのような良いところは大いに真似していきたいと思う。
ただ、県立高校が地域との関係が薄いということが心配である。先日の知事との懇談会でも、そのあたりを市長会で指摘させていただいた。新潟の良さというものを小学校のときは、総合学習で知っていただき、中学生にはキャリア教育を行う。そして、高校のときに、もう一回、郷土愛や新潟の良さというものを理解してもらうと、一度東京へ出ても戻ってくる率が高まるのではないかと思う。このようなことを新潟暮らし創造運動で県立高校の進路指導の先生に、まずデータをお届けしていきたいと思っている。
質問5
ニューフードバレーの推進について
発言者
ニューフードバレーの推進という話があったが、当地区においても、「江南の里ニューフードバレー」が昨年の5月くらいから活動を始め、アンケートなどを取って、この3月末くらいに報告書が出されると聞いている。
新津バイパスと信越線の中の約220ヘクタールの中に、計画中の中央環状道路が入り、旧横越の当時からの懸案である江南駅の予定地も入っている。報告書を市に上げるのだと思うが、行政としての支援策はどのようになっているのか伺いたい。
市長
「江南の里ニューフードバレー」の会議に私も一度出させていただき、話をお聞きした経緯がある。そのときに私が申し上げたのは、いくらすばらしい青写真を描いても、そこの入り方を間違えると青写真だけで終わりかねないということである。
現在、農業戦略特区で、2社が規制緩和を使っているが、今後に向けて様々な計画や提案をしてくれている企業もある。そのように具体的な実践を農業特区関係で始めていただくことは非常にありがたいし、着地点としても優れていると思う。
また、加工用米を大量に作ってもらいたいという米菓メーカーの要請に、亀田郷としての対応も一つの大きな課題になる。新潟はかなり大きな田んぼになっていると思いがちだが、全国を見ると、もっと大きな田んぼにして、効率よく行っているところもある。
当然ながら、農地の集約もできるので、大規模農業の変革拠点として江南の里が動いていくということになると、国の注目度も大変上がり、先進性ということで評価される。そのために農地バンクのようなものを大いに活用していただき、農地集約について江南の里で先駆けて取り組み、最終的に区画整理の熟度を上げてもらい、新駅に結びつけるということでやっていただくと大変ありがたい。そのあたりをできるだけ情報交換をしていく。
また、新潟に関心を持っていらっしゃる企業に、亀田郷はまとまりの良い地域であると紹介していくということは、行政としても当然だと思っている。
質問6
燻炭の線引きについて
発言者
農家は、田んぼが終わると、もみ殻を焼いて燻炭にする。燻炭は畑にも非常に良い。ところが、昨年は煙で苦情が入り燻炭にする農家が少なかった。しかし、あるところでは葦を燃やして観光客を呼んでいるという。その辺りの線引きはどのようになっているのかお聞きしたい。
市長
現在、もみ殻がかなり注目されており、これが貴重な熱源になるということで、もみ殻ペレットやもみ殻ストーブなどの開発が随分進んできた。また、もみ殻を燃焼した灰の成分を分析して有効活用できる部分があるのではないかという研究もされている。実施するときには、このようにすれば燻炭づくりをこの拠点でできるということも考えさせていただきたい。
もみ殻は貴重な資源なので、田園資源フル活用の中で、研究させていただきたい。農家の方がそのようなことでお困りだということを頭に入れて動き、情報を提供させていただきたいと思う。
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