380号(令和5年2月5日) 1ページ
最終更新日:2023年2月5日
チューリップの切り花の名産地 南区は県内1位
立春が過ぎ、寒さの中にも暦の上では春を迎えています。春を連想させる花の一つが「チューリップ」です。
切り花栽培は、昭和40年代に臼井地区の球根生産者が、出荷できない球根を利用して開始し、近隣の庄瀬地区に広がっていきました。産出量は新潟県が全国トップで、中でも南区は県内産出量の6割近くを占めます。令和3年度は650万本近くを全国に出荷しました。
色は赤や黄色の単色のものや縁取りがある複数色のものもあります。花びらも先端がユリのように尖っているものやギザギザなものなど、形や数もさまざまで種類がとても豊富です。
チューリップがひと足早く春を皆さんに届けます。
収穫直後
朝収穫して半日ほど経過
春を届ける準備OK!
令和4年度、南区で出荷予定の品種は150以上です。
ここで紹介できるのはほんの一部ですが、いろいろな特徴があることが分かります。
クリスマスドリーム
チューリップといえば思い出す、一般的な形でピンク一色しかない、シンプルな品種です。
DJパーロット
ところどころ波打った花びらが、オウムの羽に似ていることから
ミステリアスパーロット
パープル系の色が名前のとおりミステリアスな雰囲気を漂わせています。
ハワイ
外国のお菓子のような甘い香りとギザギザの花びらに特徴があります。
ドリーマー
八重咲の重なり合う花びらが、ひと目で豪華な印象を与えてくれます。
マウントタマコ
花びらにはシャクヤクのようなボリュームがあります。美しい白色としっかりとした姿が特徴的です。
JA新潟かがやき しろね切花部会 チューリップ専門部長
笠原 清明 さん
チューリップの花びらは温かいと開き、寒いと閉じる性質をもっています。色はつぼみから咲き始めは緑色で、そこから本来のきれいな色に発色していきます。形状と色の変化を楽しめる唯一の花がチューリップです。長持ちをさせたいなら比較的涼しい玄関に、閉じたり開いたりの変化を楽しみたいなら温度変化のあるリビングに飾ることをお薦めします。
コロナ禍で世の中が暗いイメージです。こんな時こそ花を飾り、明るい色と変化を楽しんでもらいたいです。
チューリップの野生種は約150種あるといわれています。この野生種がトルコから中央アジアにかけての地域に最も多いことから、この付近がチューリップの故郷と推定されています。そして、日本に来て付けられた和名は「鬱金香」といい、花の匂いがスパイスのウコンに似ていることから名付けられました。