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エドワード・ゴーリーの優雅な秘密

最終更新日:2018年12月19日

会期 平成31年1月19日(土曜)から3月10日(日曜)

※月曜休館(ただし2月11日・18日、3月4日は開館)、2月12日(火曜)

大人も夢中になる絵本作家、エドワード・ゴーリーの回顧展がアメリカから新潟へ!

不思議な世界観と、モノトーンの緻密な線描で、世界中に熱狂的なファンをもつエドワード・ゴーリー(Edward Gorey, 1925-2000)。日本では異色の絵本作家として知られており、『ギャシュリークラムのちびっ子たち』や『うろんな客』、『不幸な子供』などの絵本が次々と邦訳され、人気が高まっています。ミステリー小説のような物語と、押韻・造語・古語などを駆使したテキスト、そして、陰影や背景までもがペンで細かく描かれた魅惑的なイラスト。ゴーリーの作品は、不気味でナンセンス、そして優雅なユーモアが余韻となり、時に読者を不安な気持ちに陥れます。その魅力に多くの人々が虜となり、シュルレアリストのマックス・エルンストや、ムーミンの作者トーベ・ヤンソンをはじめ、多くの文化人もゴーリー作品の愛好家でした。
しかし、邦訳されている絵本は、ゴーリーというアーティストのほんの一面に過ぎません。彼自身がテキストとイラストの両方を手がけた
「主著(Primary Books)」だけで100 冊を超え、さらに、他著の挿絵、舞台と衣装のデザイン、演劇やバレエのポスターなど、制作活動と才能は多岐にわたります。
本展は、ゴーリーの没後、エドワード・ゴーリー公益信託とブランディーワイン・リバー美術館によって準備され、アメリカ各地を巡回した原画展を元に、個人コレクターの収蔵品を加え、貴重な原画・書籍・資料など約350 点を展示いたします。ゴーリーの多彩な制作活動をたどり、謎に満ちた優雅な秘密に迫ります。

展覧会の概要
会期 平成31年1月19日(土曜)から3月10日(日曜)
休館日

月曜(ただし2月11日・18日、3月4日は開館)、2月12日(火曜)

開館時間 午前10時から午後5時(観覧券販売は午後4時30分まで)
観覧料

当日券
一般700円 大学・高校生500円 中学生以下無料
※有料20名以上は団体で2割引
※新潟県立植物園・新潟市新津鉄道資料館の入館券提示で2割引
※障がい者手帳・療育手帳をお持ちの方は手帳提示で無料
新規ウインドウで開きます。※障がい者、教育・保育活動などの観覧料の免除について(PDF:124KB)

主催 新潟市新津美術館
共催 新潟日報社、 N S T
後援 一般社団法人日本国際児童図書評議会(JBBY)、朝日新聞新潟総局、毎日新聞新潟支局、読売新聞新潟支局、産経新聞新潟支局、NHK新潟放送局、BSN新潟放送、TeNYテレビ新潟、UX新潟テレビ21、ケーブルテレビNCV、エフエムラジオ新潟、FM PORT79.0、FM KENTO、ラジオチャット・エフエム新津、エフエム角田山ぽかぽかラジオ
企画協力 株式会社イデッフ
協力

Edward Gorey Charitable Trust、Brandywine River Museum
株式会社 河出書房新社

あいてマンデ~! 月曜でも開館します。今回は2月18日(月曜)、3月4日(月曜)です。
こどもタイム

会場に音楽が流れます。親子で会話を楽しみながらご鑑賞ください。
会期中の第1・3木曜・日曜日
(1月20日、2月3日・7日・17日・21日、3月3日・7日)
午前10時から午後1時

託児サービス(無料)

お客様の鑑賞中に、お子様を専門スタッフがお預かりいたします。
申込方法:各期日までに電話(0250-25-1300)でお申込みください。
対象:生後6ヶ月~就学前のお子様
定員:各回3名程度
鑑賞のための託児サービス(利用日の3日前までに申込み)
日時:会期中の第2・第4の木曜・土曜日
(1月24日・26日、2月9日・14日・23日、28日、3月9日)
午前10時から正午
関連イベント託児サービス(利用日の7日前までに申込み)
日時:イベント開催日(2月11日、3月2日・3日・9日)
イベント開始30分前~終了30分後

展覧会の見どころ

本展は、3章で構成されています。各章ごとの見どころをご紹介いたします。

第1章 主著:ゴーリーによるゴーリーの世界 Books by Edward Gorey

「主著Primary Books」とは、ゴーリーが携わった挿絵本や装丁本などの書籍に関する情報がまとめられた『ゴリオグラフィーGoreyography』(1996)の中で、自ら文・絵を手がけた本として分類されたものを指します。主著はゴーリーの多様な創作の中でも、ゴーリーの世界観がもっとも凝縮された作品群といえるでしょう。
第1章では、「主著Primary Books」の中から『うろんな客』、『ギャシュリークラムのちびっ子たち』といった代表作33作品を取り上げ、ゴーリーによる挿絵や表紙の原画、スケッチなどをご紹介いたします。

1:エドワード・ゴーリー『うろんな客』原画、1957年
2:エドワード・ゴーリー『不幸な子供』原画、1961年
3:エドワード・ゴーリー『華々しき鼻血』原画、1975年
(c)2010 The Edward Gorey Charitable Trust

第2章 イギリスのナンセンス詩や文学とゴーリーの挿絵 Books by Other Authors

『ゴリオグラフィー』において、ゴーリーが他の著者の詩や文学に挿絵を手がけた作品は「二次的著作SecondaryBooks」と分類され、その数は約80点にのぼります。第2章ではその作品群の一部をご覧いただきます。

イギリスとの関わり
ゴーリーはイギリス文学との関わりが深い作家でした。大学を卒業後、初めての仕事となったのが、メリル・ムーア(1903-1957)の詩集『不規則なソネット』(1950)の見返しのイラストでした。ゴーリーはその後も、数々のイギリス小説の装丁や挿絵を担当するなど、様々な作家の幅広い作品に携わりました。

19世紀から20世紀初頭にかけてのイギリス小説を乱読していたゴーリーは、ルイス・キャロル(1832-1898)をはじめ、イギリスの児童文学にも親しんでいました。中でもリメリック詩に滑稽な挿絵をつけた作品で知られるエドワード・リア(1812-1888)からは、青年時代にリアのドローイングの様式を真似るほど、強い影響を受けています。そして、リア原作の『ジャンブリーズ』(1968)や『輝ける鼻のどんぐ』(1969)では、独自の解釈によって「主著」の挿絵とも異なる世界観を創り出しました。

ゴーリーと“キャッツ”
ミュージカル『キャッツ』の原作となったイギリスの詩人、劇作家トマス・スターンズ・エリオット(1888-1965)による『キャッツ ポッサムおじさんの実用猫百科』にもゴーリーは挿絵を手がけています。そこに描かれた様々な猫の描写には、大人になってからは常に6匹の猫と暮らしていたゴーリーの猫に対する愛情が読み取れます。

4:エドワード・ゴーリー、エドワード・リア『ジャンブリーズ』原画、1968年
5:エドワード・ゴーリー、トマス・スターンズ・エリオット『キャッツ ポッサムおじさんの実用猫百科』原画、1982年
(c)2010 The Edward Gorey Charitable Trust

第3章 ゴーリーの多様な創作と舞台美術 Miscellaneous Artworks

第3章では、絵封筒やポスター、舞台美術などを通じて、ゴーリーの多彩な才能や知られざる私生活をご紹介します。

絵封筒
ゴーリーはハーバード大学に在学中、母親に宛てて絵封筒を送っていました。そこに描かれた人物には、最初の主著となる『弦のないハープ または、イアブラス氏小説を書く。』のイアブラス氏とのつながりを見ることができます。封筒の横長の画面を生かしたユーモアあふれるイラストにご注目ください。

舞台美術
ゴーリーは後年ニューヨークを離れるまでの25年以上の間、ほぼすべての公演を見たというほど、ニューヨーク・シティ・バレエに通い詰めました。その広告宣伝物や商品のデザインを担当した他、自らが脚本を書いた演劇のセット・デザインや衣装にも携わりました。大成功を収めた『ドラキュラ』以外にも、オペレッタ『ミカド』(1983)などを発表しています。1983年にニューヨークを離れた後も、地元の演劇やコンサートのセット・デザインやポスターなどを気軽に引き受けていました。

6:エドワード・ゴーリー《空飛ぶ猫のいる自画像》複製、制作年不明
(c)2010 The Edward Gorey Charitable Trust

見どころ、ほかにも続々と…

驚くほど微細な描き込み
ゴーリーは非常に大まかに鉛筆でスケッチをした後、お気に入りのインクや細いペンを用いて作品を仕上げていきました。中でも背景の壁紙や絨毯の描写は必見です。細密な筆致で、タイトル等のロゴやテキストの文字も手がけており、出版される際のサイズに合わせて制作されました。

ユニークなキャラクター
ファントッドやフィグバッシュ、ブラックドール…ゴーリーは様々なキャラクター達を生み出しました。それらは作品の中で剥製になったり旅をしたりとユーモアたっぷりに描かれます。特に猫のキャラクターは、不気味なゴーリーの世界でもほとんど酷い目に合わず、自由気ままな様子で登場し、読者を夢中にさせてきました。

7:エドワード・ゴーリー『キャッテゴーリー』(No.19)原画、1972年
(c)2010 The Edward Gorey Charitable Trust

関連イベント

担当学芸員によるギャラリートーク

日時 2019年2月11日(月曜・祝日)午後2時~(約30分)
会場 新潟市新津美術館 企画展示室内
申込み不要、参加無料(ただし展覧会の当日観覧券が必要)。

絵本の読み聞かせ

ボランティアスタッフによるゴーリー作品の読み聞かせを行います。
日時 2019年3月2日(土曜) 午前11時~、午後2時~(各回約30分)
場所 新潟市新津美術館アトリウム
申込み不要、参加無料(ただし展覧会の当日観覧券が必要)。

美術講座「エドワード・ゴーリーの不思議な世界」

講師 新潟市新津美術館学芸員
日時 2019年3月3日(日曜)午後1時30分~3時
場所 新潟市新津美術館レクチャールーム
申し込み不要、聴講無料。

ミュージアムコンサート「夜の秘密の音楽会」

コンサートと展示鑑賞をお楽しみいただけます。
日時 2019年3月9日(土曜) 午後5時45分開場、午後6時30分開演
(企画展観覧は開演前まで)
場所 新潟市新津美術館アトリウム
料金 1,000円(企画展観覧料込)
バイオリン 庄司愛、佐々木友子
申込(先着順)  TEL. 025-243-4894 
新潟市役所コールセンターにお電話ください(午前8時~午後9時年中無休)。
申込期間 2月3日(日曜)~3月3日(日曜) ※先着100名、定員になり次第終了。

このページの作成担当

文化スポーツ部 新津美術館

〒956-0846 新潟市秋葉区蒲ヶ沢109番地1
電話:0250-25-1300 FAX:0250-25-1303

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〒956-0846 新潟県新潟市秋葉区蒲ヶ沢109番地1 電話:0250-25-1300 FAX:0250-25-1303 MAIL:[email protected]
開館時間 午前10時から午後5時(観覧券販売は午後4時半まで)
休館日 月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し翌日休館)、展覧会準備期間、年末年始 ※月曜日開館日もあり
© 2017 Niitsu Art Museum.
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