田島征三 アートのぼうけん展
最終更新日:2022年8月2日
作品リスト_田島征三アートのぼうけん展新潟(PDF:749KB)
会期 2022年7月30日(土曜)から9月25日(日曜)
※月曜休館(祝日、8月15日、9月12日は開館)、9月20日(火曜)
絵本原画や大型絵画250点以上から、田島征三の創作の全貌に迫る
田島征三 アートのぼうけん展
ポスター画像
田島征三(1940年生まれ)は、絵本『ふるやのもり』での鮮烈なデビューから半世紀以上、生命力あふれる革新的な作品を制作しています。29歳にして『ちからたろう』で第2回ブラチスラバ世界絵本原画展 金のりんご賞を受賞し、その後も数々の国内外の絵本賞を受ける一方、高い評価や人気を疑い、自己の作風と闘い続けてきました。さらに絵本制作のみならず、絵画を発表する芸術家としても活動し、ジャンルに縛られない独自の創作世界を切り拓いてきました。80歳を超えた今も、従来の概念を打ち破る「絵本」、そして「アート」の可能性を追求しています。
また新潟と縁も深く、2009年に開催された大地の芸術祭 越後妻有トリエンナーレ(十日町市)では、廃校した小学校をまるごと絵本にした「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」を開館しました。
本展では、学生時代の作品や『ちからたろう』『とべバッタ』などの代表的な絵本原画に、リトグラフなども加えた250点以上を展示し、田島征三の創作の全貌に迫ります。
田島征三 アートのぼうけん展チラシ(A4両面)(PDF:1,545KB)
会期 | 2022年7月30日(土曜)から9月25日(日曜) |
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休館日 | 月曜日(祝日、8月15日、9月12日は開館)、9月20日(火曜) |
開館時間 | 午前10時から午後5時(観覧券販売は午後4時30分まで) |
観覧料 | 当日券 一般1,000円 大学・高校生700円 中学生以下無料 |
前売券 |
前売券 一般800円(一般のみ) |
主催 | 新潟市新津美術館、UX新潟テレビ21、NHKプロモーション |
共催 | 新潟日報社 |
後援 | 日本国際児童図書評議会(JBBY) |
協力 | アリス館、偕成社、学研プラス、くもん出版、芸術新聞社、現代企画室、講談社、至光社、小学館、大日本図書、童心社、日本有機農業研究会、鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館、ひだまり舎、福音館書店、ポプラ社、ボリム出版社、光村教育図書、理論社 |
協賛 | 生活協同組合コープデリにいがた |
あいてマンデー! | 月曜日でも開館します。今回は、8月15日(月曜)と9月12日(月曜)です。 |
こどもタイム | 親子で会話を楽しみながら鑑賞できます。 |
展覧会の見どころ
本展は年代ごとに構成された6章から、田島征三の型破りな創作活動をご紹介します。
(1)1960年代
観光ポスター「土佐」1961年
酷評されたデビュー作品から、一躍、人気の絵本作家に
田島征三は、1951年に高知県から上京し多摩美術大学図案科(現・グラフィックデザイン学科)に入学します。在学中からデザイナーの登竜門だった日宣美展に2年連続入選、1961年の「全国観光ポスターコンクール」では金賞と特別賞を受賞し、商業デザインの世界に踏み込みました。
1965年にはデビュー作となる絵本『ふるやのもり』が誕生。1969年には『ちからたろう』で第2回ブラチスラバ世界絵本原画展金のりんご賞を受賞し、人気の絵本作家となります。
本章では、手刷り絵本『しばてん』や『ちからたろう』などの原画をはじめ、学生時代に日本各地の祭を取材した絵画などを紹介します。
(2)1970年代
しずかのけっこん 1973年 おかざき世界子ども美術博物館蔵
東京の奥地、日の出村での創作
人気作家となったことで出版社からの依頼が殺到した作家は、自分が納得できる仕事だけに集中しようと都会を離れ、東京都日の出村で自給自足の生活を始めます。
絵本『しばてん』などを発表し、その中でも家畜のヤギを主人公にした「やぎのしずか」シリーズは、多くの子どもに受け入れられ大ヒットしました。しかし商業的な成功により、作家は「今までの自分をとことん破壊しつくしたい」と考え、過去の画風を脱ぎ捨てる長い苦悩が始まります。
本章では、絵本と絵画の制作、支援活動、農耕作業と駆け抜けた30代の作品を展示します。
(3)1980年代
畑はともだち、畑はアトリエ
1980年代は作家にとって画風の転換点となりました。『ほらいしころがおっこちたよね、わすれようよ』では、ナスカの地上絵からインスピレーションを受けた一筆描きのような線画で老夫婦の温かな生活を描きました。バッタを主人公に生命のエネルギーがみなぎる絵本の代表作『とべバッタ』が誕生したのもこの頃です。
本章では自由な画風と独自の技法で制作された絵本や大型作品をご紹介します。
(4)1990年代
いろいろあってもあるきつづける 1999年
反対運動の日々、そして伊豆へ
1989年、日の出に2つ目の巨大ゴミ処分場の建設が予定されると、作家は自然環境を守るための反対運動を起こすことを決意します。1990年には「日の出の自然を守る会」を結成し、廃棄物巨大処分場建設の反対運動に奔走する日々の中で、身を削るように創作活動を行いました。1997年に発病した胃がんの療養後、翌年に伊豆へ移住します。
本章では、反対運動の中で生み出された『やまからにげてきた・ゴミをぽいぽい』やコラージュ絵本『いろいろあってもあるきつづける』をはじめ、木の実を素材とした《木の葉ズキンのおでかけ》などを紹介します。
(5)2000年代
どこから来たのか言わない獣 2015年
新たな舞台、芸術祭との出合い
2009年の越後妻有アートトリエンナーレで、廃校になった小学校を舞台にした空間絵本美術館「鉢&田島征三絵本と木の実の美術館」(新潟県十日町市)を開館します。空間そのものを絵本にするプロジェクトは、田島芸術のスケールを広げるとともに新たな挑戦となりました。
本章では、初の木の実絵本『ガオ』をはじめ、流木を使った立体作品や、芸術祭に合わせて出版された学校絵本『学校はカラッポにならない』などの原画を展示します。
(6)2010年代から
これからますます、さらなる境地へ
本章では、「日・中・韓平和絵本」プロジェクトとして、戦争に行かされた少年の悲痛な心情を抽象表現した『ぼくのこえがきこえますか』や、少年時代の原体験を描いた絵本『つかまえた』などの近作絵本を中心に、80歳を超えた現在も精力的にアートと絵本の可能性に挑み続ける作家の活動を紹介します。
関連事業
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、実施を見合わせる場合があります。
※感染症対策のため、イベント参加の際には氏名・住所・電話番号の提供をお願いいたします。
田島征三 講演会
講師 田島征三氏
日時 7月30日(土曜)午後2時から3時30分まで(午後1時30分開場予定)
会場 新津美術館市民ギャラリー
定員 70名
参加費 無料
※要事前申込(応募多数の場合抽選。当選者には7月23日(土曜)頃、メール通知予定。)
申込期間 6月27日(月曜)から7月18日(月曜・祝日)まで
申込方法 「新潟市かんたん申込み(外部サイト)」からお申込みください。
担当学芸員によるスライドトーク
展覧会担当学芸員が、展示の見どころをわかりやすく紹介します。
日時 8月14日(日曜)、9月17日(土曜)午後2時から(各回30分程度)
会場 新津美術館レクチャールーム
定員 35名
※事前申込不要、聴講無料
絵本の読み聞かせ
ボランティアスタッフによる絵本の読み聞かせを行います。
日時 8月20日(土曜) 午前11時から、午後1時30分から(各回30分程度)
会場 新津美術館レクチャールーム
定員 35名
※事前申込不要、聴講無料
かんたん絵本づくりワークショップ
講師 新津美術館学芸員
日時 8月27日(土曜)午後1時30分から(2時間程度)
会場 新津美術館レクチャールーム
参加費 300円(材料費)
対象年齢 小学3年生以下は保護者同伴(子と大人で一冊作成)。小学4年生以上は一人一冊作成。
定員 10名
※要事前申込(応募多数の場合抽選。当選者には8月20日(土曜)頃、メール通知予定。)
申込期間 6月27日(月曜)から8月14日(日曜)まで
申込方法 「新潟市かんたん申込み(外部サイト)」からお申込みください。
UXアナウンサーによる絵本朗読コーナー
UXアナウンサーによる田島征三作品の朗読動画を上映します。
日時 毎日(朗読作品 日替わり予定)
会場 新津美術館 図書コーナー
※事前申込不要、要当日観覧券
動画はYouTubeからもご覧いただけます。
https://youtube.com/playlist?list=PL321OrlqPPLbO6M8gKov6H5NX1y0uMAjC(外部サイト)
田島征三 アートのぼうけん展(UX新潟テレビ21)(外部サイト)
関連リンク
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