にいがた市議会だより 第80号(平成30年1月28日) 3ページ
最終更新日:2018年1月28日
12月定例会 一般質問の要旨
- 一般質問者は23人です。質問項目は主なものを掲載しています。
- [答]の末尾にかっこ書きの記載がない答弁は、全て市長答弁です。
ピアBandaiの契約更新とレギュラトリー・サンドボックス
内山 航(保守市民クラブ)
[問]現事業者との契約は2020年3月までとなっている。今後のピアBandaiの成功を左右するといっても過言ではない契約更新についてどう考え、どのように事業者の選定を行っていくのか。
[答]公平性の担保とともに現在の事業者の実績を踏まえ、平成30年度中をめどに、期間更新の可能性を含めた利活用について、土地を所有する県と共に検討していく。
[問]ある試みをする場合に最低限の安全管理を行い、仮に規制がなかったとしたら何ができるかを検証することがレギュラトリー・サンドボックスである。新たな規制緩和策として未来投資戦略2017に記載されており、ぜひとも本市で導入すべきと考えるがどうか。
[答]本制度の活用で次世代産業の創出など今後の発展が期待されることから、本市も成長が見込める分野でその可能性を検討していく。
レギュラトリー・サンドボックス
国が規制を一時的に緩和し、高度な産業技術に関する実証実験に取り組む新たな規制緩和策で、本市などが指定を受けている国家戦略特区の制度においては小型無人機の遠隔操作などが対象になっている。
新年度予算編成方針と新潟水俣病抗告訴訟高裁判決
中山 均(会派に属さない議員)
[問]新年度予算編成方針の「見直しの視点」の「他都市に比較したサービス水準の適正化」は減額や縮小の視点で書かれているが、サービス水準が国の想定より手厚くても他都市より低い場合の対応は。
[答]経営資源の安心・安全などへの振り向けのため、事業の方向性を見極め、現行サービス水準の変更は拡充も含め議論していきたい。
[問]新潟水俣病抗告訴訟の高裁判決で原告全員の認定が命じられた。本市の控訴理由の中の「水俣病の認定を受けると賠償や一時金などを受けることができるので、原告やその家族等の供述が虚偽あるいは誇張の可能性がある」などの主張は撤回し、謝罪すべきでは。
[答]裁判上考え得る可能性を記述したものだが、結果的に原告の心情への配慮を欠く記述があるとの指摘は謙虚に受け止め、今後、お会いする機会におわびしたい。
東京電力柏崎刈羽原子力発電所再稼働についての市長の考え
竹内 功(市民ネットにいがた)
[問]安倍政権は「規制基準への適合を規制委が認めれば、原発を再稼働する」との姿勢であり、10月には柏崎刈羽原発の再稼働に原子力規制委員会が適合判断を示した。市長は9月の定例記者会見で「東電には、世界最大級の原発を再稼働させてほしくない」との趣旨を、また10月の会見では規制委員会が柏崎刈羽原発6号機・7号機の審査で、事実上の合格を出したことに「分かりましたと思う県民は非常に少ない」と述べたが、最近の再稼働の動向についての考えを伺う。
[答]規制委員会の事実上の合格証となる審査書案に対する意見公募を実施した中で、柏崎刈羽原発建屋で建築基準法に抵触する防火貫通部の防火処置未実施箇所が新たに60カ所も確認されたことは、近年の施工ではないとはいえ、東京電力の原子力発電事業者としての適格性に疑義を感じざるを得ない。
基金の考え方と小・中学校のエアコン設置
小柳 聡(民主にいがた)
[問]基金積立のために必要な事業が行えず、市民サービスを低下させては本末転倒である。厳しい事業の見直しが行われているが、毎年の減債基金の積立額を国の基準に合わせて減らし、財源を捻出することも検討すべきではないか。
[答]本市は国の積立モデルと1年当たりの積立額に差がある状況で、積立方法の変更については、今後、予算編成の中で検討する。
[問]議会報告会でPTAの皆さまから小・中学校のエアコン設置を求める声が多かった。多額の予算はかかるが他都市を見習い、PFIやリースなどの手法を活用し、導入に向けて積極的に取り組むべきと考えるがどうか。
[答]学校施設の老朽化対策が喫緊の課題だが、いずれの手法を採用しても設置費用だけでなく、ランニングコストなども必要なため、慎重な検討が必要である。(教育長)
新婚世帯への支援と複雑化する困難を有する若者支援
志賀 泰雄(新潟市公明党)
[問]結婚をしたくてもお金や出会いがない、将来が不安で一歩を踏み出せないという声がある。新婚世帯に結婚に伴う住居費や引っ越し費用、結婚式費用などを補助する国の結婚新生活支援事業を活用した施策を実施してはどうか。
[答]本事業は経済的負担の軽減につながり、これから結婚を希望される方の支援策として有効と考えるため検討していく。
[問]長期化、複雑化する困難を有する若者の中には、その成育環境や家庭環境に起因する場合があり、解決するにはアウトリーチが有効であると考える。若者支援の柱としてアウトリーチ事業の実施を検討すべきと考えるがどうか。
[答]ひきこもり相談支援センターやその他関係機関の状況を把握し、他機関と連携したアウトリーチの実施を視野に入れながら今後の支援を行っていく。(教育長)
万代市民会館にある若者支援センター「オール」のオープンスペースで談話する若者たち
民間保育士の状況と追加的処遇改善の確認
佐藤 耕一(新市民クラブ)
[問]重い責任に見合わない低待遇を理由に保育士不足が深刻化し、保育所を開設できなかったり、受け入れる子どもの数を抑えたりする事例がある。本市の民間保育士の離職率・勤務年数・年齢層・給料の状況について伺う。
[答]私立保育園などで、本年度当初から12月1日までの離職率は3.3%。その他は現在把握していないが、12月中に行う民間保育士の給与実態調査の中で把握する。
[問]保育士への追加的処遇改善として、本年度より技能や経験を積んだ職員に月4万円などの上乗せが行われ保育園に支払われる。上乗せ分は保育士へ確実に行き渡るべきだが、どのように確認しているのか伺う。
[答]申請時には全職員に改善額を個別に説明し、確認の署名を義務付けている。また年度末の実績報告では受領署名などで確認する。
地域マネジメントと工業団地の確保
吉田 孝志(保守市民クラブ)
[問]人口減少などで地域活力の維持さえ難しい状況がすぐに来るが、この状況に対して地域課題を解決する地域マネジメントの発想が重要である。民間の立場で発想を引き出し、実現する上でのパートナーとしての市役所であるべきでは。
[答]職員がより一層地域に出向き、地域活動のコーディネート役として情報を共有・理解し、信頼関係を深められるよう取り組んでいく。
[問]農業振興地域の工業用地化には関係機関との協議などに時間がかかるが、その先を見込んだ産業立地を戦略的に進めることで、先の見える都市経営や産業戦略を描くことができる。本市独自の工業団地の確保をどう考えているか。
[答]民間の情報などを活用し、顕在化したニーズに対応できる工業用地確保をスピード感を持って進め、戦略的に都市間競争力のある用地確保や企業立地に取り組む。
新バスシステム導入後の実績と新潟駅直下の通行車両
渡辺 均(新市民クラブ)
[問]新バスシステムが導入され2年3カ月が過ぎたが、いまだに乗り換えの不便だけが増え、メリットが感じられないという声を多く聞く。導入後の実績について伺う。
[答]郊外線の増便や市民意見を踏まえた改善を進め、利用者数は開業前から1年目で0.8%、2年目で2.5%増加し、持続可能なバス交通の土台ができつつある。
[問]新潟駅連続立体交差事業の供用開始に向け、現時点で駅直下はバスしか通さない予定だが、1,300億から1,400億円も費やす事業である。一分一秒が人命に関わるケースもある緊急車両の通行はどうなるのか。またバスの通行量の少ない時間帯でのタクシー、マイカーの通行はできないのか。
[答]一般車やタクシーなどを通行させた場合、バス運行への影響が懸念されるため、緊急車両のみ通行可能とする予定である。
整備が進む新潟駅