にいがた市議会だより 第81号(平成30年4月22日) 4ページ
最終更新日:2018年4月22日
一般質問の要旨
- 一般質問者は24人です。質問項目は主なものを掲載しています。
- [答]の末尾にかっこ書きの記載がない答弁は全て市長答弁です。
開港150周年に向けた機運醸成
栗原 学(新潟市政クラブ)
[問]開港150周年の市民の認知度は高いとは言えない。全市を挙げて積極的な機運醸成の取り組みが求められるが、その取り組みとして何が必要か。また成功の鍵は本市の高品質で豊かな農産物と心をめでる花卉(かき)、花木にあると考えるが、市長はこれらをどのように織り交ぜ取り組むのか見解を伺う。
[答]海フェスタにいがたや水と土の芸術祭2018を開港150周年のメインイベントとして開催し、認知度向上につなげていく。また、かつて舟運でつながっていた新津、白根、巻といった現在の市域の食や花をはじめとした魅力も、150周年の取り組みの中に織り交ぜ積極的に情報発信を行っていく。
秋葉区金津地区(程島、中村、東島)にわたる旧県道の消雪パイプ敷設要望
青野 寛一(会派に属さない議員)
[問]数年来、金津コミ協が通学道路の消雪パイプ敷設を区に要望し、平成24年度に「水源を確保できる場所を確認いたしましたので、今後、水量の調査を実施します。また工事の予定については、重要性や緊急性などから優先順位を決定し、実施の時期を検討いたします」と回答があったが、いまだに工事は行われていない。区長以下の職員が本庁や市長の顔色をうかがうだけで市民の要望に耳を傾けなくなっているのではないか。分割工事や10年かけても敷設してほしい。
[答]工事の実施時期は、緊急性・重要性などから優先度を見極めて検討するとお答えしていた。しかし新設や維持管理費用が多額であることや、既存の消雪パイプが更新時期を迎え経年劣化による破損で補修費が多くなっていることから更新に重点を置き、新設は行わないこととしている。
子どもの学習支援事業と学校における女性管理職の登用
石附 幸子(市民ネットにいがた)
[問]本市では子どもの貧困対策推進計画の新潟市子どもの未来応援プランが策定されるが、子どもの貧困対策の大きな柱は教育支援である。子どもの社会的自立と貧困の連鎖解消を図るため、子ども学習支援事業を拡充してはどうか。
[答]平成30年度は新たに江南区に学習会の会場を設けて参加しやすい環境を整える他、福祉部とこども未来部が連携し、ひとり親の子どもも含め参加者の拡大を図る。
[問]学校における校長・教頭の女性比率は約15%である。男女平等・女性活躍推進の視点を踏まえた取り組みやワーク・ライフ・バランスの確立などの働き方の見直しの取り組みを強化し、女性の管理職登用を推進してはどうか。
[答]女性活躍推進法に基づく行動計画を早期に策定するとともに、職場のワーク・ライフ・バランスの確立を進めていく。(教育長)
教職員の女性管理職
平成29年度、本市の女性校長の配置率は13.9%、教頭は17.2%(小学校・中学校・特別支援学校)
航空機産業により稼ぐ力と空港を生かした航空機メンテナンス事業
渡辺 均(新市民クラブ)
[問]基金の枯渇と市債の増加から見えてきた本市の課題である稼ぐ力を早急に付けるため、航空機産業に期待している。国内外の市場を開拓してより多くの航空機部品を受注したいということだが、地域未来投資促進法を活用した大手商社の動きはどうなっているか。
[答]新潟での会社設立を目指す動きなどもあるため、日本を代表する商社などからアドバイスを頂いている状況である。
[問]航空機メンテナンス事業は近年拡大している市場でもあり、航空機部品の受注に次ぐ稼ぐ力になる。航空機産業の集積を目指すのであれば、新潟空港を生かして取り組んではどうか。
[答]新潟空港の拠点性を高める方策の一つとして、将来的に航空機メンテナンス事業にも参入できるよう、市内外の企業とその可能性を検討していく。
水と土の芸術祭2018と元気な農業応援事業
高橋 哲也(保守市民クラブ)
[問]水と土の芸術祭は新潟開港150周年記念事業の主要事業として位置付けられているが、財政状況が厳しいことから、キックオフイベントは海フェスタにいがただけとし、開港150周年の来年に開催すべきと考えるがどうか。
[答]芸術祭はより多くの市民の皆さまや企業などから、150周年記念関連事業への参画を促す重要な役割も担っており、この時期の開催が最も効果的と考えている。
[問]平成30年度予算の元気な農業応援事業はコメ関連38%、園芸関連62%の予算割合であり、平成29年度に比べコメ関連が減少している。今後、高収益な園芸関連予算を拡充するとなると、コメ農家が不安に感じるのではないか。
[答]元気な農業応援事業はコメ一辺倒からの脱却を目指しているが、本市の農業の土台であるコメ農家を支える事業内容にもなっている。
交流協定都市・韓国蔚山市における慰安婦像の設置
深谷 成信(会派に属さない議員)
[問]先の大戦中、日本軍が朝鮮半島から20万人の女性を慰安婦として強制連行したことなどを認め、国家が十分な謝罪と賠償を行うべきと主張する支援団体の求めに応じ、本市と交流関係にある蔚山(ウルサン)市は慰安婦像の設置を許可したようだが、これはどういうものと承知しているのか。
[答]支援団体が設置を要望し、蔚山市は、いったん拒否したが、無許可で設置を強行しようとしたことから、市長が団体の要求を受け入れ、設置を認めたと聞いている。
[問]慰安婦像の設置は、本市と蔚山市の交流・親善を願うお互いの立場の妨げになるのではないか。本市として蔚山市にどのような対応を求めるのか方針を伺う。
[答]国家間で解決すべき問題と市民交流は切り離して考えていく方針に変わりはなく、草の根の市民交流は積極的に進めていく。
就学援助支給基準の引き下げ中止と学校看護師の時給改善
野本 孝子(日本共産党新潟市議会議員団)
[問]就学援助費は子どもの将来への投資であるにもかかわらず、財政のみを優先させる支給基準の引き下げは行うべきではないと考えるが見解を伺う。
[答]支給基準の見直しは、さまざまな観点から検討し、実質的には充実した内容となっており、財政を優先させた見直しではない。
[問]特別支援学級には必要に応じて学校看護師が配置されているが、時給は1,030円である。県内の市では長岡市が1,700円と1番高く、ほとんどの市が1,400円前後で、本市の低さは異常である。専門職である学校看護師の時給などの処遇改善をすべきと考えるが見解を伺う。
[答]本市の学校看護師の賃金が低いことは認識しており、市全体の他職種の賃金などを勘案しながら処遇改善につながるよう、関係部署と協議を進めていく。(教育長)
コメ農家の支援と政令市で1番低い出火率の消防行政
佐藤 正人(新市民クラブ)
[問]年々コメの消費量が減少してコメ余り現象が起き、米価が下がり農家はもうからなくなっている。さらに平成30年からの減反廃止がコメ余りを招くという懸念は根強いが、このような状況下でのコメ農家への今後の支援について伺う。
[答]主食用米生産だけに頼らない農業経営の確立や、本市のコメと酒を訴求する動画を制作し、プロモーションを図るなど消費拡大に努め、コメ農家が安定した所得を得られるよう支援を行う。
[問]本市は3年連続で政令市の中で出火率が1番低く、これは消防局をはじめ地域の消防団や防火団体、自治会などの長年にわたる努力によるものと敬意を表する。引き続き火災の減少を図るため、今後の火災予防対策について伺う。
[答]直接市民へ届く地域に密着した火災予防広報や住宅用火災警報器のさらなる設置促進に取り組む。
基金の適正規模と軽度認知障がいへの対応
山田 洋子(保守市民クラブ)
[問]本市の今の基金残高は33億円である。基金が減少すると、緊急時や災害時などの財政需要の対応などが難しくなるとのことだが、本市の会計規模では最低でもどのくらい必要なのか伺う。
[答]基金の適正規模に明確な基準はないが、行政ニーズや重点課題への対応などを考慮すると、100億円程度は確保したいと考える。
[問]軽度認知障がい(MCI)は、早期発見し適切に対応すれば、認知症が進まない、あるいは改善されるといわれている。認知症の前段階といわれるMCIへの早期の対応が重要で「寝たきりをつくらない。認知症をつくらない」という具体的な政策が必要ではないか。
[答]認知症予防教室の見直しや、認知症初期集中支援チームの増設、医師や医療関係者への研修などを、今後、これまで以上に積極的に展開していこうと考えている。