にいがた市議会だより 第86号(令和元年8月4日) 3ページ
最終更新日:2019年8月4日
一般質問の要旨
- 一般質問者は24人です。質問項目は主なものを掲載しています。
- [答]の末尾にかっこ書きの記載がない答弁は全て市長答弁です。
新潟水俣病に関する国への要望と集合住宅の施工不良問題
中山 均(会派に属さない議員)
[問]市長は6月7日に新潟水俣病被害者団体と面会し「抜本的な解決に向けた取り組みを県と共に国に要望していきたい」と述べたと報道されているが、具体的にはどのような取り組みを要望する考えか伺う。
[答]全ての水俣病被害者救済に向け、患者救済の枠組みの見直しなどを求めていきたいと考えている。
[問]レオパレスの集合住宅で、界壁・外壁内側断熱材・天井部などの施工不良問題が発覚しているが、本市においては現在までにどのような報告を受けているのか。また転居が強いられるようなケースはあるのか伺う。
[答]5月末時点のレオパレスの実態調査対象物件のうち本市は272棟あり、施工不備の内容や是正計画の報告を受けている。現時点で、引っ越しや一時退去が必要な改修工事の報告は受けていない。
本市の拠点化に向けた政策と市有財産売却後の計画変更
小柳 聡(民主にいがた)
[問]市長は国や県と連携し、空港、港湾、高速道路、新幹線を生かして拠点化を進めると言うが、具体的な政策について伺う。また前市長の下で進められてきた拠点化に向けた政策に加え、中原市政が新たに進めていく政策は何か。
[答]今すぐ新市政の中でこういうものを行うというよりも、これまでの拠点性の向上で取り組んできた土台があるため、国や県と連携し、課題を補いながら進めていく。
拠点化に向け整備予定の新潟駅万代広場のイメージ(今後の検討・協議により変更の可能性があります)
[問]豊栄駅前倉庫用地の売却では、公募型プロポーザルでホテル建設を提案した事業者が選ばれたが、ホテルの規模を縮小するなど計画変更した。市民の大切な市有財産を条件付きで売却したにもかかわらず、計画変更が認められるのか。
[答]当初のホテル事業に他の事業を追加したもので、北区のにぎわいなどに資する施設という趣旨を逸脱しておらず妥当と判断した。
集中改革の進め方と財政力に見合った投資規模
高橋 三義(新市民クラブ)
[問]今までの行政改革プランによる事務事業の見直し総額は約108億円だが、主な削減内容は市民サービスや補助金などで、市民活動の縮小や中止を招いた。市民からは不満の声が聞こえるが見解は。
[答]市民の皆さまや議会との認識の共有が十分でなかった点もあったと考えている。今後の集中改革は丁寧に説明しながら進めていく。
[問]本市の財政危機は、財政力や市税収入以上の投資を行ってきた結果と考える。本年度の一般会計予算は約120億円の増額だが、問題は増額分を市債と市税収入で賄っていることである。人口減少で市税収入が伸びない中、財政力に見合った投資規模にすべきでは。
[答]建設事業については、本市の拠点化に資する事業の進捗(しんちょく)を優先しながら、今後は人口減少時代を見据え将来世代への過度な負担とならないよう厳正に選択していく。
西海岸公園の松くい虫対策と新駅設置が本市にもたらす効果
高橋 聡子(民主にいがた)
[問]西海岸公園の松林は防風、防砂などの役割の他、市民の憩いの場としても活用されているが、近年は松くい虫による被害が急速に広がり、市の対応が追い付かない状況である。背後には住宅も密集しているため、被害を最小限に食い止める対策を講じるべきでは。
[答]保安林機能の低下が懸念されることから、護国神社や新潟青陵大学、地元自治会などとこれまで以上に連携を強化し対応していく。
西海岸公園の松林
[問]新駅設置は本市の交通施策上有効である他、中心市街地の拠点機能が強化され、交流人口、雇用人口、定住人口増加などにも大きく寄与すると考えるが、本市にもたらす効果についての所見を伺う。
[答](仮称)上所駅および(仮称)江南駅は交通施策上有効であると認識している。新駅設置とまちづくりが一体的に進むことで、地域の活性化などの効果が期待される。
子育て世代包括支援センターの対応とひまわりクラブの預かり時間
小野 照子(翔政会)
[問]国が全国展開を目指している「子育て世代包括支援センター」に、本市は各区役所健康福祉課に開設している「妊娠・子育てほっとステーション」を位置づけているが、産後うつなど支援が必要な方へどのように対応しているのか。
[答]マタニティナビゲーターと地区担当保健師が連携し、継続的に訪問支援を行う他、産後ケア事業や専門医療機関へつなぐなど、個々の状況に合わせ支援している。
[問]社会福祉協議会などが運営管理を行っているひまわりクラブについて、幼保時期と就学後の預かり時間の違いに戸惑う母親が少なくない。補助員の増員、あるいは柔軟な雇用や配置から改善の糸口を見いだしていけるのではないか。
[答]預かり時間の延長は、支援員の負担増や本市の財政負担の増につながるため、ニーズ調査の結果などを踏まえながら判断していく。
観光誘客への魅力発信と統一地方選挙での東区の開票遅れ
荒井 宏幸(翔政会)
[問]伝統的な日本庭園や花咲く公園などを巡る国のガーデンツーリズム制度第1弾に登録された「にいがた庭園街道」を本市の観光誘客の好機と捉え、美しい日本庭園、伝統建築、さらに食と古町芸妓も併せて本市の魅力発信につなげてはどうか。
[答]古町芸妓や料亭文化などを庭園文化と組み合わせたツアー造成や情報発信を行い、国内外へアピールする他、庭園ガイドの養成など市民と共に取り組みを支援し、交流人口の拡大につなげていく。
[問]先の統一地方選挙では東区で開票が大きく遅れ、市民生活にも少なからず影響が及んだと言わざるを得ない。原因を解明した上で、再発防止のためにどのような対策を講じるのか見解を伺う。
[答]点検で見つけた混入票と点検済みの票が混ざらないよう、混入票を入れる容器を用意し区分する。(選挙管理委員会委員長)
バス利用者アンケートの質問項目と教職員の長時間勤務の縮減
五十嵐 完二(日本共産党新潟市議会議員団)
[問]バス利用者アンケートのうち、「新バスシステムの乗り換え手法についてどう思うか」との質問で、回答の選択肢を「直通便を増やしてほしい」とせず「乗り換えへの協力は難しい」とすることに何か意図はあるのか伺う。
[答]今回のアンケートでは、新バスシステムの課題である乗り換えについて、利用者がどのように感じているのかを率直に伺いたいと考え選択肢を作成した。
[問]教職員の長時間勤務の縮減には増員が重要である。そのためには国の抜本的な改善が基本であるが、それがいつになるか見通せない下で、学校現場の状況を見れば、市単独の教員の増員を急いで図るべきと考えるがどうか。
[答]教職員の配置は地域の財政力などで格差が生じないよう、国の責任で行われるべきと考えており、定数改善を国へ強く要望していく。
医療的ケア児への支援拡充と高齢者への配食サービスの拡充
飯塚 孝子(日本共産党新潟市議会議員団)
[問]本市が実施した慢性的な疾病を持つ児童のニーズ調査で、医療的ケア児の受け入れ先が少ないなどの声があった。一時預かりやショートステイに対応できる医療型短期入所施設の増設が必要では。
[答]医療的ケア児の支援には医療機関の協力が必要不可欠で、利用者や事業所などを通じて実態を把握し、関係機関と協議しながら必要な支援の在り方を検討していく。
[問]本市では高齢者のみの世帯などへ食事の提供や安否確認を目的に配食サービスを実施してきたが、民間サービスの普及を理由に東区と中央区では廃止され、実施中の区でも配食頻度などに差がある。孤独死対策などのためにも全市で毎日配食できる体制にすべきでは。
[答]配食事業者が地域包括ケアシステムの担い手として役割を果たし、利用者の健康増進につながるよう情報提供などに努めていく。
医療的ケア児
医学の進歩を背景に、NICU(新生児集中治療室)などから退院した後、引き続き人工呼吸器や胃ろうなどを使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な児。