にいがた市議会だより
第103号(令和5年11月5日) 3ページ

最終更新日:2023年11月5日

一般質問の要旨

  • 一般質問者は23人です。質問項目は主なものを掲載しています。
  • [答]の末尾にかっこ書きの記載がない答弁は全て市長答弁です。

若者の市外流出による影響と遠隔手話通訳サービスの導入

写真 野口光晃

野口 光晃(新風でにいがたを維新する会)

[問]新潟市総合計画2030が令和5年度から始まり、半年が経過する。総合計画の中でも、特に人口減少対策が重要と考えるが、若者が市外へ流出すると本市にどのような影響があるのか見解を伺う。

[答]若者の流出は、労働力不足、地域経済縮小、地域活動の担い手減少など、企業活動や市民生活にさまざまな影響を及ぼすと考える。

[問]遠隔手話通訳サービスは、聴覚障がい者がスマートフォンで2次元コードを読み取り、遠隔で通訳者とつながることができる汎用性が高いサービスである。このサービスを導入している都市もあり、本市も導入すべきと考えるが見解を伺う。

[答]遠隔手話は、いつでも利用できるメリットがあるが、微妙なニュアンスが伝わりづらい問題点もある。今後も当事者の声を伺い、他都市の先行事例も調査していく。

給食室のエアコン設置と伝統文化教育の推進

写真 高橋聡子

高橋 聡子(ともに躍動する新潟)

[問]令和5年の猛暑で給食室の室温は40度を超える日が続き、その中で火を使った調理作業は職員の熱中症リスクが非常に高い。今後も気温の上昇が予測される中、給食室にエアコン未設置の学校には早急に整備すべきと考えるがどうか。

[答]給食室にエアコンが設置されていない学校については、大規模改造工事や特別教室の空調設置工事に合わせ整備し、令和16年度末には完了する予定。(教育長)

[問]子どもたちが日本の伝統文化に触れ価値観や感性を身に付けることは、国際社会の中で文化背景の異なる人々と付き合っていく上で必要である。学校教育の中で積極的に伝統文化に触れる学習に取り組むべきと思うがどうか。

[答]子どもたちが日常の中で伝統文化や地域のことに触れ考え感じることが大事だと考える。今後もこれらを学ぶ機会を作っていく。(教育長)

写真 市内の小・中学校で実施している能楽のアウトリーチ事業
市内の小・中学校で実施している能楽のアウトリーチ事業

会計年度任用職員の待遇改善と高温・渇水による農業被害への対応

写真 野村紀子

野村 紀子(日本共産党新潟市議会議員団)

[問]会計年度任用職員の給与は令和4年度に引上げ改定が行われたが年度内に適用されず、次年度に持ち越された。引上げ改定の場合は、正規職員と同様に、その年度の4月にさかのぼって適用できるよう、条例・規則を整備すべきと考えるがいかがか。

[答]給与引上げ改定時の遡及(そきゅう)対応は、国通知などに基づき、任期や勤務実態を考慮し、常勤職員の取り扱いに準じた改定を検討する。

[問]令和5年8月のお盆過ぎ、北区の阿賀野川河川敷の田んぼで、稲が立ち枯れる被害が発生した。塩害ではないかとの声もあるが、被害状況および原因の把握状況と、農家への本市の支援策について伺う。

[答]水稲約11ヘクタールが枯れた状況は把握している。原因は特定されていないが収穫は大変厳しい状況である。農業共済の補償や収入保険の活用状況を確認する。

猛暑による農畜産業への影響と原子力防災計画

写真 中山均

中山 均(無所属の会)

[問]今夏は各地で観測史上最高の気温となり、大雨や洪水などさまざまな気候関連災害が激化したことで「地球沸騰化時代の到来」といわれている。本市でも猛暑や雨不足が続いているが、農畜産業への影響と本市の対応を伺う。

[答]水稲は一部で枯れが確認され、園芸作物で生育不良などが見られた他、家畜のへい死も報告された。これを受け、本市では農畜産業への緊急支援を行うこととした。

[問]新潟県の資料によると、原子力防災計画に対する本市や県内の自治体が示した課題や懸念について、当時は多くが未解決だった。現在これらは解消されているのか。また、解消されたものは適宜市町村に示されているのか。

[答]当時計画に反映されなかった意見の進捗(しんちょく)状況は市町村に示されていないが、実効性のある計画になるよう引き続き改善を求める。

害鳥獣の駆除と高温・渇水対策への緊急支援

写真 林龍太郎

林 龍太郎(翔政会)

[問]イノシシや熊などが頻繁に人里へ出没しており、農作物への被害や市民が安心して生活できない状況が確認されている。捕獲のため、わなを仕掛けても簡単には捕まえられない状況であり、麻酔弾などでの駆除方法も検討する必要があると考えるが見解を伺う。

[答]麻酔猟銃は、県の許可により住宅集合地域での使用が可能だが、本市内に免許取得者がおらず、即時の対応が困難などの課題がある。

[問]今夏の高温・渇水に伴い、農作物や畜産が災害と言えるほどの被害を受けた。これを受け、本市では9月8日に耕種農家や畜産農家への緊急支援を実施することを発表したが、支援の内容を伺う。

[答]農作物などへの高温の影響を受け、対策を行った農業者の負担を軽減するため、農作物の渇水対策のための設備や畜産の暑熱対策のための設備への支援を行う。

本市の食料自給の課題と遊休農地・耕作放置地の活用

写真 内宮貞志

内宮 貞志(翔政会)

[問]日本の食料自給率が低いものに野菜がある。野菜の自給率は80%だが、種の自給率は10%以下で9割を海外から調達している。地域で作るブランド野菜を確立するためにも、在来種・固定種の確保が課題と思うがどうか。

[答]農業生産は種苗があってこそ成り立つため、在来種や固定種などの種子を確保することが重要と考えている。

[問]農地を農家だけで維持管理するには限界があり、市民・企業の参画が必要である。事例として滞在型市民農園であるロシアのダーチャ、ドイツのクラインガルテンがあるが、それらを変化させ市民参加型新潟モデルができないか。

[答]遊休農地を未然に防ぎ、農地として活用するためには、農村への移住や空き家の活用など、多様な人材が農業に参加する機会を設けることが重要と考えている。

スポーツ施設の未来ビジョンと部活動地域移行に向けた準備状況

写真 東村里恵子

東村 里恵子(翔政会)

[問]本市のスポーツ施設の再編は、減らすだけでなく、必要があれば持続可能な形でつくることもできると考える。点ではなく、エリアで捉え、エリアマネジメントのプロや若手クリエーターにデザインを任せるなど政令市新潟として思い切った取り組みをしてはどうか。

[答]次世代を担う子どもたちが夢や希望を持ち、郷土愛が育めるような誇りを持てるスポーツ施設の実現に向けてしっかりと取り組む。

[問]中学校の部活動の地域移行に向けて小学校高学年の児童と保護者のニーズ調査を行うと聞いたが、他にも大会の在り方など調整が必要な事項も山積みである。令和8年度からの移行に間に合うのか。

[答]課題はたくさんあるが、子どもや保護者が困らないよう、適切な時期にニーズ調査の結果や今後の見通しなどを報告していくことが必要と考えている。(教育長)

鳥屋野潟南部の公共交通と地域防災力の維持・強化

写真 西脇厚

西脇 厚(翔政会)

[問]新潟駅の高架化により、人や車が新潟駅南側に流れやすくなる。鳥屋野潟南部の開発が進む中、広域な交通の連携を視野に、BRTを鳥屋野潟南部側へ延長し、各区からの路線との接続も必要と考えるが、市長の見解を伺う。

[答]駅の南側と、にいがた2km(ニキロ)の都心軸とがつながることを受け、新潟駅を縦貫するバス路線の形成、移動の喚起により、さらなる公共交通の発展につなげていく。

[問]本市の自主防災組織の結成率は92.7%で、区別では84%から99.8%までと、区によりばらつきがある。地域の防災を支える自主防災組織と防災士の存在は重要と考えるが、自主防災組織を結成できない地域の課題は何か。

[答]人材不足や高齢化の他、住民同士の連帯感が強く、自主防災組織の必要性を感じないという理由で結成に至らない地域もある。

写真 自主防災組織は日頃から訓練を実施し、災害に備えている。
自主防災組織は日頃から訓練を実施し、災害に備えている。

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