新潟都市圏ビジョン(概要版)方向
はじめに
近年、社会経済情勢は国際化の進展、少子高齢化・高度情報化社会の到来、地球環境保全に対する意識の高まり、地方分権の一層の進展など大きく変化しています。
本協議会では、このような情勢認識のもと、新潟都市圏のあるべき姿を調査・検討してまいりましたが、社会状況の変化に的確に対応し、住民福祉をさらに向上させていくためには、豊かな行財政基盤を備え県と同等の事務権限を持つとされる「政令指定都市」を目指すことが必要であると考えました。
そこで、新しい都市の姿や目指すべき方向を提示し、地域別の都市機能を具体化、視覚化した本ビジョンを提案します。
本ビジョンは、計画期間を定め実施する総合計画などとは性格が異なり、新潟都市圏の将来像を考える上でのひとつの提案です。
今後、本ビジョンを素材として、多くの皆様から広範なご意見をお寄せいただき、新潟都市圏の将来像について、議論を深めてまいりたいと考えております。
新潟都市圏総合整備推進協議会
新潟都市圏ビジョンは
新潟都市圏総合整備推進協議会(新潟市、新津市、両津市、白根市、豊栄市、聖籠町、亀田町、横越町)が西川町、小須戸町、味方村、月潟村、中之口村の参加を得て策定しました。
ビジョンにおける将来都市像
ビジョンにおける新潟の将来都市像は、「田園型政令都市・新潟」とします。
田園型政令都市とは、大都市としての特性「政令都市性(=大都市性)」と、都市圏の大きな特性である「田園都市性」という2つの特性が調和・共存した都市です。
活力ある産業に生活の基盤がしっかりと支えられ、都市的な魅力を享受しつつ、豊かな自然環境を守りながら楽しむ。新潟に暮らすすべての人々がそう実感できる“まち”、それが「田園型政令都市・新潟」です。
田園型政令都市のイメージ
政令指定都市新潟が目指す方向は日本海側の中枢拠点・環日本海地域の国際交流拠点としてのさらなる発展と考えます
そこで、将来都市像と目指す方向を以下の2つの基本理念に整理し、
その理念のもとに、目指すべき都市の姿を5つの施策の方向にわけて描きました。
基本理念
- 1.世界にはばたく交流拠点の実現
- 2.高次都市機能と豊かな自然環境との調和・共存
マップをクリックすると拡大でご覧になれます。
各軸別都市機能配置の方向は下記をそれぞれクリックしてください。
都市の骨格と発展方向
- 都市機能の集積を図り、都市圏の発展を先導する「都心」及び「都心周辺部」
- 各地域ごとの発展拠点としての役割を担う「地域拠点」
- 都心と地域拠点を結び、市街地の拡大及び機能整備を図る4つの「発展・連携軸」「北部軸」(豊栄市方面) 「東部軸」(新津市方面)「南部軸」(白根市方面) 「西部軸」(西川町方面)
- 各地域拠点間を横に連結し、連携を強化する「地域拠点連携軸」
- 発展・連携軸間に広がり、農業の担う多面的な機能を発揮する地域「多機能型農業振興地域」
目指すべき都市の姿
1 活力ある産業が展開するまち
港・空港・高速交通網など、交流の基盤が整っています。
その好環境を十分活かし、政令指定都市として持つ魅力を高め、新たな産業や雇用の創出を図り国際的な競争力を持った都市の形成を目指します。
2 多様な交流ができるまち
各地域の魅力を活かし、多様な交流の舞台として、また、日本海側の中枢的な交流拠点、国内外からの人・もの・情報が交流する拠点として、今後もより一層の発展を目指します。
3 自然と共生できるまち
単に自然環境を残し、一定の地区に高次都市機能を集積するのではなく、互いの利点を活かし、都市的な魅力と自然環境の魅力を同時に住民に提供できるまちづくりを目指します。
4 ゆとりと潤いのあるまち
保健・医療・福祉の充実や、生涯学習の推進により、ゆとりと潤いのあるまちづくりを目指します。
また、教育の充実により、次の世代をいきいきと育んでいく社会の実現を目指します。
5 一人ひとりの思いを受けとめるまち
政令指定都市になると区が設置され、住民と密着した事務や行政サービスについて、区をひとつの単位として行うことが可能となります。
住民と行政の持つ情報を公開し、交換し、議論を深め、知恵を出し合いまちづくりを進めていく仕組みを作り上げることが、よりよいまちづくりにつながります。