「新潟市行政改革プラン2005(案)」パブリックコメント実施結果
最終更新日:2012年6月1日
「新潟市行政改革プラン2005」の策定にあたっては、案についてのパブリックコメント(市民意見提出)を実施し、市民の皆さんからご意見を募集しました。
実施結果
募集期間 | 平成17年12月26日(月曜)~平成18年1月16日(月曜) |
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閲覧・配布場所 | 市政創造推進室(市役所本館)、市役所本館・分館案内、支所・地区事務所・連絡所、市政情報案内室(市役所本館) 市ホームページ |
意見提出件数 | 18件(6名) |
内訳 基本理念 1件 重点改革項目1 分権型の市役所づくり 6件 重点改革項目2 情報の共有化 2件 重点改革項目3 市民との連携 2件 重点改革項目4 役割の明確化 1件 重点改革項目5 経営基盤の安定化 4件 重点改革項目6 評価の徹底 その他 2件 |
提出意見の概要と市としての考え方
3「行政改革プラン2005」で示す基本理念
意見の概要 | 市としての考え方 |
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プランの基本理念(「改革から創造」「協力から協働」「管理から経営」)に関して、憲法が規定する地方自治体の役割(地方自治の本旨)の観点から「主権者である市民の権利保障」を明文化すべきだと考えます。「(市民=主権者は)当然のことであり敢えて掲げる必要はない」という意見もあると思いますが、自治体規模が大きくなるほど、住民の生活領域での自治組織・地域内分権が求められ、そこでは市民相互が「主権者」としての権利を保障しあいながら、民主的な討議と行政運営への参画が重要ではないでしょうか。 | 基本理念の「協力から協働へ」では「・・・地域社会の主役は市民であり・・・」と記述しており、主権者である市民の方からより一層行政運営に参画していただくため、「情報の共有化」と「市民との連携」を重点改革項目として掲げています。 |
重点改革項目1 分権型の市役所づくり (1)組織・機構の見直し
意見の概要 | 市としての考え方 |
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○組織・機構の見直し 昨年末、政府の地方自治体組織体制の見直しで、助役・収入役の廃止、これらに代わるべき副市町村長の設置、自治体の任意による農業委員会及び教育委員会設置など、政府の方針が出た以上、これらについても新潟市としての方針を触れる必要があると思います。 |
パブリックコメントの実施段階では、行政委員会の任意設置の可能性を含めて地方制度調査会から答申された段階でしたが、今国会に提出されている地方自治法改正案では、各市町村とも収入役を廃止し、新たに副市町村長を設置するとされ、行政委員会の選択設置については、見送られました。いずれも各市町村に共通の事案ですので、プランには特に記述しないこととします。 |
○組織階層のフラット化について 「組織階層のフラット化」は大いに結構だが、もし給料表が職務とリンクしており、昇進しなければ給料が上がらない仕組みであれば、「フラット化」により職員は低賃金のまま働かざるを得ないことを意識することになる。 その結果、優秀な職員の採用確保等が困難になり、さらに士気の低下を引き起こす事態に成りかねない。 私達市民は、なにもサービス低下を招きかねない危険を冒してまで人件費抑制とは思っていない。適度に、ほどほどにということだ。 |
組織階層のフラット化は、組織の階層を少なくすることであり、意思決定が迅速になる効果がありますので、ふさわしい職場において、適宜進めてまいります。 |
○本庁と区役所の機能分担 基本的に区役所は住民に近いサービスを実施する機関だと思う。 本庁では総務、国際交流、都市政策、港湾・空港整備、防災、議会、対国・対県折衝等か。 土木、保健福祉等を始め、予算編成・執行はある程度区に権限を持たせるべきだと考える。「政策立案機能」においても同様。 |
区役所につきましては、市民に身近なサービスを、原則、区役所で完結できるようにするとともに、企画立案部門を設置します。本庁は全市の統一性が必要な分野や高い専門性が必要な分野などに重点を置いてまいります。 |
重点改革項目1 分権型の市役所づくり (2)人材の育成と活用
意見の概要 | 市としての考え方 |
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○人材の育成と活用 新潟市は、公共事業入札における職員の不正事件で日本中に悪政自治体として名を轟かしています。この悪習風土温床は、職員の意識感覚の欠陥は言うに及ばず、行政職と技術職の固定化人事と同一悪習床に長年温存する人事体制、退職後の民間関係業社への天下りと澱悪温床が蓄積されてきたものです。市民は不信疑惑で見ています。氷山の一角に過ぎないかもしれませんが、これら最大要因というべき澱習人事を改革改善する明記が何もありません。 ぜひ不正事件記載と今後の改革取組を明記してください。 |
本市は、平成15年10月に公正取引委員会の立ち入り調査を受けて以来、談合の再発防止に向け、様々な改革に取り組んでまいりました。事務職と技術職の人事交流や職員の再就職規制についても、人事制度改革の一部として既に平成16年度より実施しています。 |
○人材の育成と活用 合併に伴う支所職員(旧市町村職員)と本庁職員(旧新潟市職員)の気質の温度差が大きく、緊張感が希薄になったと議会サイド、現場住民からも指摘されています。市幹部(市長、助役、幹部)は、これらを認識し、民間企業並の人事管理システムを実行することを明記すべきです。 |
複雑・多様化する行政ニーズに対応するため、また、政令市移行に伴う高度な行政課題に対応するため、新たな人事管理システムを構築いたします。 構築にあたっては、民間の優れている点を参考にしながら進めてまいります。 |
重点改革項目1 分権型の市役所づくり (3)コンプライアンス体制の確立
意見の概要 | 市としての考え方 |
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○コンプライアンス体制の確立 職員は地方公務員法に保護され、制約されています。公僕の職員は、「当たり前」ことであって、「当たり前」以上に精励しなければなりません。 法令遵守推進の条例を設置した以上は、条例に反した不正、不良、悪質職員の処分内容も(道路交通法令違反事件と同様に)公表すべきであり、これらを明記すべきです。 |
「新潟市における法令遵守の推進等に関する条例」は、コンプライアンス体制を整備することにより行政品質の向上を図り、市民に信頼される市政を確立し、市民の利益を保護することを本市の基本的経営方針として明確に表明するために条例化したものです。 地方公務員法で法令・条例に違反する行為の処分について規定されており、その処分内容の公表にあたっては、平成16年1月に定めた「処分についての公表基準」に基づき行っています。 |
重点改革項目2 情報の共有化
意見の概要 | 市としての考え方 |
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職員意識の共有化等、美的表現を列記してありますが、現実の新潟市は、縦割り行政が強固で、職員の職階級意識が強く、下級職員はサラリーマン化し、自分の守備範囲以外はしない、関係ないという意識が徹底していると感じます。 合併市町村は全体意識が強く、住民の目、議会の声を意識しメリハリのある行政、声を出した行政です。 新潟市職員意識感覚をどのように改革するのか。先ずは頭でっかち(逆ピラミッド)の幹部職員が多すぎます。 |
平成19年4月の政令市移行を、職員一丸となって目指している現在、ご意見のようなことがあってはならないと考えており、市政刷新を進める組織風土づくりと職員の意識改革をさらに進めてまいります。 また、本プランの作成に当たっては、幹部職員が、その担当部局にとらわれずに部会を構成して検討するなどしており、縦割りとならない行政の意識が浸透してきています。 |
重点改革項目2 情報の共有化 (2)電子自治体の推進
意見の概要 | 市としての考え方 |
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○電子自治体の推進 時勢のことと思うが、先日の新潟下越の長時間停電事件又、地震、災害時の行政対応も取り組まなければならない。自家発電装置などは役に立たない前提で取組をしなければなりません。ぜひ災害時の対応策についても市民が安心できる対策を明記願います。 |
情報通信技術を活用することで、効率的に行政サービスを提供し、市民の利便性を高めることができることから、電子自治体を進めていくことは重要なことと考えています。 電子自治体の推進には、電気が不可欠ですので、自然災害などを想定したバックアップ体制を強化するなどの安全確保をしていきます。 なお、先日の長時間停電については、その対応策をまとめ、「市報にいがた(平成18年1月29日)」に掲載いたしました。 |
重点改革項目3 市民との連携
意見の概要 | 市としての考え方 |
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○市民との連携 「市民参加」や「地域住民の多様な意見を市政に反映」を重視し、パブリックコメントや審議会への公募委員・女性委員の参加などをすすめることも大切です。一方、市民の中にはこれらの方法だけで市政に参画できない人たちも多く存在します。また、限られた財源の中で、相対立する行政運営課題も多く存在します。「市民が主権者」の立場で民主的な議論と手続きが重要となるのではないでしょうか。 「改革」という言葉の影で、少数意見や社会的な弱者の声が「既得権に固執する抵抗勢力」と一緒に切り捨てられてしまう危険性も認識する必要があると思います。 |
「行政改革プラン2005」では、市民との協働を基本に、目指すべき政令指定都市の理念を共有し、行政の運営にも市民の主体的な参画を得ながら、自立した活力ある都市として、市民満足度のさらなる向上を目指すこととしています。 |
重点改革項目3 市民との連携 (1)市民意見の反映
意見の概要 | 市としての考え方 |
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○各種の委員会や審議会などの在り方について再検討を 新潟市には法律や条例などに基づいて100以上の委員会等がありますが、重要と思われるいくつかの委員会などを傍聴して、その存在意義を疑う組織がほとんどでした。 有識者の専門的かつ多様な意見を期待しましたが、審議内容は全部予め配布されたと思われる資料について市が説明し、それに対して委員会から質問し市が回答するパターンで、委員同士の意見交換は皆無であり会の結論の多くは「意義なし」でした。 審議会は「不用」の印象を持った原因は、市の「活用方法」に問題があります。 委員会などの意見を聞くまでもなく、市長の判断で実行してもかまわない事項でも審議会などを設けている例もあると思います。また、委員会や審議会などの結論を待っていては行政が滞るので、実質的には意見が反映されない審議会などが多数だと想像しています。真に有意義な委員会などだけを設置すべきだと考えます。 |
附属機関等は、市民の方々が市政に参加する機会としての側面からも重要なものですが、市政の運営を簡素で効率的に行う観点から、その在り方について絶えず検証してまいります。 |
重点改革項目4 役割の明確化 (2)民間委託等の推進(5)外郭団体の見直し
意見の概要 | 市としての考え方 |
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方針が示されているが、方針内容を精査し、美的表現の列記にならないようにすべきです。全ての項目に計画期間が明記されていません。 | 別途お示しした「民間委託等推進方針(案)」「外郭団体見直し方針(案)」について、今年度中に実施年次を含む具体的な実施内容についての工程表を作成し公表いたします。 |
重点改革項目5 経営基盤の安定化 (1)財政の健全化
意見の概要 | 市としての考え方 |
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○税収納率向上 「税の公平、義務から徴収確保に努めます」だけではなく、悪質滞納者等には、強制収納処分差押処分を積極的に行い差押物件は公売、競売をするなど、徴収強化取組等を明記すべきです。徴収体制においても担当課まかせでなく、市の取組体制の改革も必要です。市の税への取組アピールによって市民の理解と滞納抑制になります。上越市の差押物件の公売、競売・旧西川町の差押配当金(日本経済新聞)、埼玉県美里町の町をあげての徴収取組等、優良市町村例を参考にし、市民に公表してください。 |
市税滞納者に対しては、積極的に債権・不動産差押などの滞納処分を図り、不動産等の差押財産を公売し換価しています。また、徴収取組体制としては所管部内各課及び課税課並びに支所税務課の協力を得て、市内一斉徴収を実施しています。特に不動産公売については、市ホームページや市報にいがたに掲載し公表しています。滞納処分情報の公表は滞納を助長することもありますので、今後も適切に提供してまいりたいと考えています。 |
重点改革項目5 経営基盤の安定化 (3)定員の適正化
意見の概要 | 市としての考え方 |
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○定員の適正化 純減500人とあるが、合併市町村は、議会、会計職は無くなり選挙、農委、教委等も合併により減数となっている。 県からの移管事務があるが、水道、下水道は10%以上、9%以上削減とある。 行政の純減500人は、全体の何%に当たるのか、多いのか少ないのか。 500人という根拠説明がない。 |
平成17年4月1日現在、人口100万人以下の政令指定都市の職員数と比較して普通会計部門で500人超過しているため、500人純減することとしています。これは率にすると7.8%です。 プランの修正 「職員数500人を」 →「職員数500人(7.8%)を」 |
重点改革項目5 経営基盤の安定化 (5)入札・契約の適正化
意見の概要 | 市としての考え方 |
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○入札・契約の適正化 入札監視委員会、電子入札、範囲拡大と、不正事件以来あれこれと小手先を変えたり、飾り窓を設けたりして努めているが、市側の職員モラルが欠如、不信が根源である。これらの改革改善も明記しなければならない。(前記人事で記述) |
「行政改革プラン2005」では、職員の意識改革と公正な職務遂行のための体制づくりについて記述しています。 |
重点改革項目5 経営基盤の安定化 (6)地方公営企業の経営健全化【水道事業】【下水道事業】
意見の概要 | 市としての考え方 |
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○下水道事業、水道事業に関して 数値目標に関して、職員削減の目標数値のみしか明示してありませんが、これは職員の定年退職により、努力せずとも達成される数字ではないでしょうか。経営の効率化による下水道使用料、水道料金の値下げ目標を設定して頂きたいと思います。特に、下水道使用料金は過去、4、5年の間に2回の料金改定があり、それ以前に比べると40%以上の値上げになっており、市民生活に大変負担を与えております。これらの料金を値下げすることにより、市内の消費を喚起することにも繋がって行くものと考えられますので、是非検討をお願い致します。 |
上下水道の設置・維持管理の財源は、基本的に受益者負担が原則であり、下水道使用料・水道料金の収入を充てなければなりません。 現在ある浄水場や下水処理場などの上下水道施設は、将来の利用者からも公平に負担してもらえるよう、長期の借入れをして設置しており、計画的に返済をしているところです。また、新規敷設や更新・維持管理のための資金も必要となります。それらを考えますと、現時点で値下げ目標を設定することは困難です。 また、定年退職者の不補充については、業務の民間委託や施設の統廃合等により職員定数を削減しながら、より質の高いサービスを実施していくための手段の一つとして位置づけられます。 今後も、維持管理費等の一層の縮減に努めるとともに、質の高いサービスを目指してまいります。 |
その他
意見の概要 | 市としての考え方 |
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○新規事業採択について ある支所の新規事業は税金の無駄遣いである。 これは、他の支所でもあるのではないか。 このようなことがないように新潟市行政改革プラン2005として提案します。 |
行政評価システムの構築・運用などにより、なお一層の適切な行政活動の実施に努めてまいります。 |
○パブリックコメントについて 提出されたコメント件数、参考コメント等公表していただければ有り難いと思います。 市はコメント募集については、各課マチマチバラバラでなく要領・様式等統一取扱を願いします。市で意見統一した行政施策は、活気があります。 |
パブリックコメントにより寄せられたコメントの件数や内容については、現在ホームページ等で公表していますが、ご指摘のとおり、募集要領や結果公表の様式について各課で統一性に欠けているため、わかりにくい面があります。 今後、募集要領や結果公表の様式の統一、コメント件数の一覧表示など、より多くの方からご意見をいただけるように、改善してまいります。 (平成18年4月実施予定) |
新潟市行政改革プラン2005(案)
パブリックコメントを実施した時点における「(仮称)新潟市行政改革プラン2005~案~」の全文です。PDFファイル(46KB)をダウンロードしてご覧ください。
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