市報にいがた 令和2年7月19日 2723号 2面・3面
最終更新日:2020年7月19日
熱中症で命を落とさないために ~予防・対処と救急通報~
新潟市では昨年7月から8月にかけて317人が熱中症で救急搬送され、そのうちおよそ6割の人は入院の必要がある症状でした。熱中症は重症化すると死に至ることもあります。今号ではその予防と対処法、救急通報について紹介します。
1 熱中症の予防
「新しい生活様式」の実践と「熱中症予防」を両立させましょう。マスクを着用していると熱中症のリスクが高まるため、特に注意が必要です。
問い合わせ 保健管理課(電話:025-212-8183)
マスクを外そう
- 屋外では人と十分な距離(2メートル以上)を確保してマスクを外す
- マスク着用時は負荷のかかる作業や激しい運動を避ける
なるべく暑さを避けよう
- エアコンを使用したまま定期的に換気を行い、温度設定はこまめに再調整する(熱中症の約半数は屋内で発生します)
- 少しでも体調が悪くなったら、涼しい場所へ移動する
- 外出時は日陰を歩き、帽子や日傘を使う
こまめに水分補給をしよう
- のどが渇いていなくても水分を取る(目安は1日1.2リットル)
※マスクをしているとのどの渇きを感じにくいため、意識して水分補給を
- 汗をかいたら水分と合わせて塩分補給もする
日頃から体調管理をしよう
- 毎朝など定時の体温測定、健康チェックを行う
- 十分な睡眠と栄養バランスの良い食事を取る
- 体調が悪いと感じたら無理せず自宅で静養する
高齢者と子どもは特に危険
高齢者
体温調節機能の低下により暑さやのどの渇きを感じにくい傾向があります。脱水状態になっても自覚症状のない場合があるため、周囲の人も気に掛けて、こまめな室温の確認や定期的な水分補給を促しましょう。
子ども
体温調節機能が未熟なため、高齢者と同様に注意が必要です。特に幼児は、地面からの照り返しを受けて大人よりも高い温度にさらされている場合があります。外出時は顔色や様子をよく観察し、休憩や水分補給の機会を多く取りましょう。
※環境省・厚生労働省「令和2年度の熱中症予防行動」を参考に作成
2 熱中症の症状と対処法
次の症状がある場合は熱中症を疑い、適切に対処しましょう。
問い合わせ 消防局救急課(電話:025-288-3260)
※消防庁「熱中症対策リーフレット」を参考に作成
医師による解説
ヒトは汗の量や皮膚の温度を調節することで、体温を自然にコントロールしています。熱中症はそのバランスが崩れた状態です。
熱中症と思われる人がいたら、すぐに涼しい場所へ避難させ、服を緩め、体を冷やしましょう。可能であれば水分と塩分を補給させてください。吐き気が強い場合は無理に飲ませず、医療機関を受診させましょう。
意識がはっきりしない場合は重症のサインです。速やかに救急車を呼んでください。
新潟市民病院
救命救急・循環器病・脳卒中センター
副センター長 佐藤
3 119番通報
もしものときは迷わず通報してください。スムーズに救急車の要請ができるよう、通報の流れを紹介します。
問い合わせ 消防局指令課(電話:025-288-3270)
電話での話し方
指令員からの質問をよく聞いて、一つ一つ落ち着いて答えましょう。
自宅で救急車を呼んだら
救急車を待つ間に次のものを準備しておきましょう。
- 保険証、かかりつけ医の診察券
- 携帯電話
- 普段飲んでいる薬、お薬手帳
- お金
- 靴
乳幼児の場合
- 母子健康手帳
- 紙おむつ
- 哺乳瓶
- タオル
消防局救急課 恩田
準備が難しいようであれば、そのまま落ち着いて救急車を待ちましょう。
救急車が必要か迷ったら
かかりつけの医療機関へ相談しましょう。夜間は救急医療電話相談が利用できます。
救急医療電話相談(毎日午後7時から翌朝午前8時)
大人(15歳以上)
電話#7119
または 電話:025-284-7119
子ども(15歳未満)
電話#8000
または 電話:025-288-2525
トピックス
市民からの通報に、より迅速・的確に対応
問い合わせ 消防局指令課(電話:025-288-3270、FAX:025-288-3275)
外国人向け 三者間同時通訳システム 6月1日運用開始
外国語での119番通報があったときや現場に外国人がいたときに、通訳を介した三者通話を行います。英語のほか、中国語、韓国語、ロシア語など11の言語に対応しています(今年6月時点)。知り合いの外国人に伝えてください。
国際交流員 シャーリーン・ウールソンさん
もしものときに相手の話す言葉が分からないとすごく不安になるので、母国語で会話ができるのは本当に安心です。
聴覚・言語機能障がい者向け Net119緊急通報システム 7月1日運用開始
音声での119番通報が困難な人が、スマートフォンなどを使い、いつでも全国どこからでも通報ができるシステムです。GPSやチャット機能を活用することで、FAXやメールと比べてより早く、スムーズに通報できるようになりました。利用には事前登録が必要です。詳しくは問い合わせてください。
対象 新潟市内に在住・在勤または在学の、聴覚や言語機能に障がいがあり音声通話が難しい人
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