市報にいがた 令和3年8月1日 2748号 1面から3面
最終更新日:2021年8月1日
スポーツで熱くなる新潟の夏
今井 晴菜(はるな) 選手(県立新潟中央高等学校・全国高等学校総合体育大会新潟県代表)
水沼 尚輝 選手(新潟医療福祉大学職員・東京2020オリンピック競技大会日本代表)
柳 柚姫音(ゆきね) さん(新潟市在住・東京2020オリンピック聖火リレー走者)
永田 務 選手(新潟県身体障害者団体連合会・東京2020パラリンピック競技大会日本代表)
市長より
熱戦が繰り広げられている東京2020オリンピック競技大会。新潟市からは水沼尚輝(なおき)選手が水泳100メートルバタフライに、原わか花(ば)選手が7人制ラグビーに出場しました。
8月24日に開幕する東京2020パラリンピック競技大会にも、市内在住の永田務選手がマラソン(T46クラス)に出場します。永田選手は2月に世界ランキング2位のタイムを記録しており、メダル獲得の期待が膨らみます。
また、本市では今月、全国高等学校総合体育大会のバスケットボール(女子)と新体操が開催され、いずれも市内の高校が新潟県代表として出場します。努力を重ねて全国大会への切符を勝ち取った生徒の皆さんに精一杯のエールを送りたいと思います。
コロナ禍(か)に負けず、世界一・日本一を決める舞台に挑む選手たちは本市の誇りです。市民の皆さまも、一緒にこうした選手を応援していきましょう。
新潟市長
全国高等学校総合体育大会 輝け君の汗と涙 北信越総体 2021
高校生最大のスポーツの祭典・全国高等学校総合体育大会(インターハイ)が新潟県を含む北信越ブロックを中心に開催されます。
新潟市内で行われるバスケットボール競技に出場する選手に、大会に懸ける思いを聞きました。
問い合わせ 学校支援課(電話:025ー226ー1936)
地元開催を力に 一つでも上を目指す
県立新潟中央高等学校
バスケットボール部主将
塚田 帆風(ほのか) 選手
バスケットボールを始めたきっかけを教えてください
7歳の時、兄の影響で始めました。試合展開が速く、最後まで勝敗が分からないところが面白くて、今も続けています。
インターハイが地元で開催されることが決まって、どう思いましたか
開催県からは2校が出場できます。自分たちが3年生になる年に地元で開催されるのはチャンスだと思い、「インターハイ出場」を目標に毎日練習に取り組みました。
昨年、新型コロナウイルスの影響で学校が休校になり、部活動ができなかった時期はどのように過ごしていましたか
3カ月間全員で集まることができず、一人で河川敷を走ったり筋力トレーニングをしたりする日々が続きました。その間はチームメイトと連絡を取り合って、いつ試合があってもいいように、気持ちを切らさないように励まし合って乗り越えました。
チームの特徴を教えてください
練習では大きな声を出して、明るく元気な雰囲気になるよう心掛けてきました。プレーの面では、私たちの強みである相手のシュートのリバウンドを取ってからの速攻や、全員でカバーし合いながら守ることを特に意識しています。
「ドリブルでゴールに向かっていくプレーが得意」という塚田選手
県大会を勝ち抜き、インターハイへの出場が決まった時はどんな気持ちでしたか
無観客での開催だったので、初めはあまり実感が湧きませんでした。それでも、後で家族や周りの人たちからたくさん「おめでとう」と言ってもらえて、とてもうれしかったです。
インターハイまであとわずかですが、これからどんな練習に取り組みますか
弱点であるシュート力を伸ばすために、シュート練習に力を入れたいです。みんなで声を出し合って、暑さを忘れるくらい盛り上げていこうと思っています。
目標と意気込みを聞かせてください
今のチーム全員で出られる最後の大会なので、自分たちの強みを出し切って一つでも多く勝ちたいです。また、コロナ禍(か)で大変な中支えてくれた家族や保護者の皆さんに恩返しできるようなプレーをして、感謝の気持ちを伝えたいと思います。
「チームはみんな仲が良く、いい意味でいつも騒がしいです」(塚田選手)
競技 | 市内出場校 | 開催期間 | 会場(※は練習のみ) |
---|---|---|---|
バスケットボール(女子) | 新潟中央高校 | 8月10日(火曜)から15日(日曜) | 東総合スポーツセンター |
バスケットボール(女子) | 新潟中央高校 | 8月10日(火曜)から15日(日曜) | 亀田総合体育館 |
バスケットボール(女子) | 新潟中央高校 | 8月10日(火曜)から15日(日曜) | 秋葉区総合体育館 |
新体操 | 東京学館新潟高校 北越高校 |
8月21日(土曜)・22日(日曜) | 東総合スポーツセンター |
新体操 | 東京学館新潟高校 北越高校 |
8月21日(土曜)・22日(日曜) | 鳥屋野総合体育館※ |
新体操 | 東京学館新潟高校 北越高校 |
8月21日(土曜)・22日(日曜) | 亀田総合体育館※ |
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、会場での観戦(練習含む)はできません。大会開催期間中とその前後は会場の一般利用を中止します。詳しくは新潟市ホームページに掲載しています。
競技の様子は全国高体連公式インターハイ応援サイト「インハイ.tv」で配信予定です。
大会を盛り上げる「高校生活動」
開志学園高等学校
2年 市川 利貴(りき)さん
僕は、インターハイに出場する選手を市内の高校生が歓迎し、大会を盛り上げる「高校生活動」に取り組んでいます。地元で全国大会が開催されるのがとてもうれしく、自分も何かの形で大会に関わり、役に立ちたいと思っていました。
これまで、大会の開催を市民の皆さんにアピールするために、駅でポスターの掲示や街頭での呼び掛けを行いました。また、生徒が描いたトキのイラストをプリントした缶バッジを作成し、校内で募集した応援メッセージカードと一緒に記念品として選手に渡す予定です。
僕も学校ではバスケットボール部に所属しています。選手としてインターハイに出られないのは残念ですが、日本一を目指して全力で戦う選手を精一杯応援したいと思います。
選手に渡す記念品
TOPIC 会場の感染症対策
選手をはじめとする関係者の安全を確保するため、万全の感染症対策を取って大会を運営します。
対策の例
- 関係者全員が大会前2週間分の体調チェックシートを提出
- 会場出入口に手指消毒用アルコールを設置
- 入口で入場者全員を検温
- 会場内で選手同士が接触しないよう、出場校ごとに係員を配置し誘導
- 会場内の通路を一方通行とし、接触を回避
- プレー中以外は選手もマスクを着用
- 声を出しての応援の禁止
8月24日(火曜)開幕 東京2020 パラリンピック競技大会
障がいのあるトップアスリートが世界一を懸けて争う東京2020パラリンピック競技大会が間もなく開幕します。
事故で右腕に障がいを負いながらも、新潟から金メダルを目指して走り続ける選手に意気込みを聞きました。
問い合わせ スポーツ振興課(電話:025ー226ー2601)
新潟から金メダルを狙う
マラソン(T46クラス)新潟県身体障害者団体連合会
永田 務 選手
障がいを抱えながら日本代表に
マラソンを始めたきっかけは「小学5年生の時、ダイエットのため」という永田選手。中学校・高校では5千メートルなどの長距離種目に取り組み、卒業後も働きながらウルトラマラソン(フルマラソンを超える距離を走る競技)を中心に走り続けていました。
そんな折、2010年にリサイクル工場での勤務中、事故に遭い重傷を負いました。1年以上の入院生活、10回の手術の結果、右腕の筋力低下とまひが残りましたが、「走ることをやめようとは全く考えなかった」と言います。
「入院中も、ベッドから降りることができたらまず走る練習をしようと思っていました。事故の後は、毎日を悔いのないように過ごそうと、より真剣に競技に向き合いました」
事故から2年半後には100キロウルトラマラソンでその年の世界ランキング5位のタイムを記録。その後も国内外のレースで活躍し、2015年には念願の100キロウルトラマラソン日本代表として世界選手権に出場しました。
故郷で新たな挑戦、再び世界へ
勤務中は利用者と笑顔で触れ合う
永田選手は結婚を機に東京から新潟へUターン。障がい福祉の仕事に携わることになり、第一線の競技者としては引退するつもりでした。しかし、勤務先の同僚の勧めもあって、「それまで全く考えたことがなかった」というパラリンピックに挑戦することを決めました。
昨年3月にオーストラリアで障がいの程度の判定を受け、T46クラス(上肢障がいなど)の出場資格があることが判明。今年2月、びわ湖毎日マラソンでアジア新記録となる2時間25分23秒を記録し、見事に日本代表の座を射止めました。
永田選手は6月下旬から県内で合宿を行い、9月5日の大会本番に備えています。「これだけ練習したから大丈夫、と言えないところがマラソンの難しさであり魅力でもあると思います。新潟で最後まで頑張れる脚をつくり、戦ってきます。ぜひ当日も応援してください」。金メダルを目指す永田選手に注目です。
妙高高原で走り込む永田選手(写真右)
職場全体で選手をサポート
新潟県障害者交流センター
計良 拓海(けら たくみ)さん
永田選手は普段、当センターのトレーニング室やプールの監視業務、施設利用者を対象とするスポーツ教室の指導に従事しています。勤務態度は真面目で人当たりも良く、周りの職員や利用者の方からも、とても信頼されています。
永田選手が競技に集中できるよう、勤務時間を調整したり大会参加手続きを手伝ったりと、職場全体でサポートしています。どんな結果でも「参加して良かった」「やり切った」と思えるような大会にしてほしいと思います。
TOPIC 東京2020オリンピック競技大会 熱戦開催中
新潟市ゆかりの選手が出場
水泳男子100メートルバタフライに水沼尚輝選手(新潟医療福祉大学職員)が、7人制ラグビー女子に原わか花選手(秋葉区出身)が出場しました。
©新潟医療福祉大学
水沼尚輝選手
©JRFU
原わか花選手
フランス空手チーム 新潟市内で事前合宿を実施
大会出場予定の3選手が8月3日(火曜)まで亀田総合体育館(江南区)で事前合宿を行っています。各選手には新潟市民からの応援メッセージと横断幕をプレゼントする予定です。 ※競技は8月5日(木曜)から7日(土曜)に日本武道館で開催
スティーブン・ダ コスタ選手
(男子組手67キログラム級)
2018年世界空手道選手権大会優勝
アレクサンドラ・フェラッチ選手
(女子形)
2018年世界空手道選手権大会第5位
レイラ・エルト選手
(女子組手61キログラム級)
2018年KARATE1(カラテワン)プレミアリーグラバト大会優勝
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