市報にいがた 令和5年9月17日 2799号 4面
最終更新日:2023年9月17日
中原八一市長が行く 八区魅力発見(22) ~秋葉区編~
近距離で地域の魅力を再発見する「マイクロツーリズム」。今回は秋葉区を訪れました。
今回の見どころは?
明治後期から大正にかけて日本一の産油量を誇った「新津油田」にちなんだスポットです。まず、新津油田の原点といわれている、江戸時代初期に発見された「煮坪(にえつぼ)」を訪れました。秋葉区観光ボランティアガイドの小原芳子さんから「全盛期には、油と水と天然ガスが混じり合った黒い液体が激しく噴き上がり、その時の音が物を煮ているかのようであったことから、『煮坪』と呼ばれています」とお聞きしました。当時の人はさぞ驚いたことでしょうね。
煮坪。江戸時代は、多くの旅人が訪れる名所だった。現在は自噴する力が弱まっている。
ほかにどこを訪れましたか?
秋葉山の遊歩道を進んでいくと突然現れたのが熊沢トンネルです。明治33年に完成した同トンネルは人力で掘られたもので、山越えをして運んでいた原油や資材の運搬距離が短くなり、人の往来も格段に便利になったそうです。
熊沢トンネル。当時は、通行料が必要だった。現在のものは昭和50年に改修されたもの。
最後に訪れた場所は?
ガラス工房の「秋葉硝子」です。石油と共に天然ガスが産出されていたことからガラス産業も盛んでした。「かつて、この周辺にはガラス製造会社が16社もありました」と同代表の照井康一さん。工房で作られた製品はとても美しく、思わず何点か衝動買いしました。秋葉区には、他にも多くの石油文化を感じることができるスポットがあります。ぜひ出掛けてみてはいかがでしょうか。
秋葉硝子。現在、同地区で唯一のガラス工房。左から照井さん、ガイドの小原さん、中原市長。工房で作られた製品を囲んで。