市報にいがた 令和6年3月3日 2810号 2面・3面
最終更新日:2024年3月3日
ビジネスを展開するまちとして 企業から選ばれる都市・新潟市
新潟市の企業誘致活動と進出企業を紹介します。
- 目標 8:働きがいも 経済成長も
- 目標 9:産業と技術革新の基盤をつくろう
- 目標 11:住み続けられるまちづくりを
- 目標 17:パートナーシップで目標を達成しよう
新潟市は、首都圏などからの企業誘致を積極的に進めています。
問い合わせ 企業誘致課(電話:025-226-1689)
一体なぜ? 新潟市で企業進出が進む背景
まちづくりの転換期が追い風に
現在、約60年ぶりとなる新潟駅のリニューアル工事が進み、駅周辺の街並みが変わりつつあります。また、駅周辺から古町までのエリアが都市再生緊急整備地域に指定されたことで、大型ビルの建設がしやすくなりました。
新潟市では、都心エリアが大きく生まれ変わろうとするこの流れを好機と捉え、若者にとって魅力的な雇用の場の創出に積極的に取り組んでいます。
現在の新潟駅前
ビルの建設と進出企業への手厚い補助
これまで、新潟市のオフィスビルは築年数の古い建物が多く、企業の要望に合う物件が少ない状況でした。そのため、高機能オフィスフロアの整備に補助金を出し、都心エリアに機能性の高い新しいオフィスビルの建設を促しています。
また、「ビルの入居先がすぐに決まるからまた新しいビルを建てよう」というまちづくりの好循環を作り出すため、企業の誘致活動にもより積極的に取り組んでいます。政令市トップレベルの補助制度を用意し、新潟県とも連携を図ることで、近年、首都圏のIT企業を中心に多くの企業が新潟市に進出しています(下グラフ)。今年度からは本社機能の移転も含めた誘致活動にも力を入れています。
雇用をつくり新潟の経済を活性化
進出企業が増えると、魅力的な雇用の場や新潟市への新しい人の流れができ、若者の流出抑制やUターン・Iターンにつながる効果があります。
今後は、進出企業と地元企業との協業や教育機関との連携、企業のデジタル化・DX支援などを進め、新潟発の新技術・新商品の開発などを促していきます。
企業の声 新潟市のここが良い!
参照:新潟市公式ニュースサイト「ニイガタニキロニュース」
オフィス環境
- 新潟駅前が都会で住みやすそう
- 「ここで働きたい」と思うような新しい駅前のビル
- 東京からのアクセスが良い
人材・教育機関
- 大学や専門学校が多く、人材が豊富
- 都内よりライバル企業が少ないから優秀な人材を獲得しやすい
- 新潟県民の真面目さや粘り強さが良い
補助制度
- 補助制度の手厚さ
- 補助制度がなければ新潟への進出はもう3年から5年遅くなっていたかも
そのほか
- 新潟に来るきっかけの一つが日本酒
- 「タレかつ丼」がお気に入り
- 都会と自然のバランスが良い
- 他県に比べて企業誘致にかける熱量や企業に寄り添う姿勢が圧倒的に良かった
新潟市への進出企業を紹介
株式会社D2C(ディー ツー シー) 新潟オフィス
設立 令和5年9月
所在地 中央区東大通1-4-5 日生不動産新潟駅前ビル
従業員数 8人(1月末時点)
本社 東京都港区
オフィスは開放感があり、暖色系の明かりで落ち着きも感じられる
新潟オフィス責任者 清水 啓太さん
当社は、大手通信キャリアが運営するウェブサイトやアプリを中心に、各種デジタル媒体への広告運用を行っています。通信キャリアが保有する精度の高いユーザー情報を活用することで、広告を表示する対象者を細かく設定するのが特徴です。
当社は東京・大阪・宮崎・沖縄にオフィスがあり、新しい進出先を探していました。補助金を含めた行政の対応の良さや、災害時の事業継続の観点などを検討した結果、進出先を新潟に決めました。
新潟オフィスでは、広告の効果を最大限に発揮できるよう、予算の調整や配信状況の確認などを日々行っています。いろんな人とコミュニケーションを取りながらの細かい作業ですが、新潟の人は真面目で、この業務に向いている人が多いと感じています。
今後は新潟での採用を増やしつつ、オフィスのメンバーでお祭りなどに参加して、地域の人とも交流をしていきたいです。
社員さんの声
塩澤 幸恵(ゆきえ)さん(入社1年目・東区在住)
この会社に入社する前は、市内の会社で営業の仕事をしていました。業務で少し関わったウェブ広告の仕事に興味を持っていた時、当社の採用情報を見つけて応募しました。
全く違う業種への転職だったため最初は不安もありましたが、未経験者向けの研修制度があって、専門用語の意味から丁寧に学ぶことができました。入社から半年たった今は、広告運用のスキルも身に付き、自分で案件も担当させてもらっています。きれいなオフィスで、自分の成長を感じながらやりたかった仕事ができているのがとてもうれしいです。
また、今の仕事は休日出勤がなく残業も少ないので、家庭の時間が取りやすくなりました。休日は子どもと買い物に出かけるなど、仕事もプライベートも充実した生活を送れています。
株式会社OGIX(オギックス) 新潟事業所
設立 令和5年4月
所在地 中央区笹口1-2プラーカ2 NINNO+(ニーノプラス)
従業員数 2人(1月末時点)
本社 東京都千代田区
新潟駅南口直結のイノベーション拠点施設「NINNO(ニーノ)」にオフィスを構える
代表取締役社長 小木曾(おぎそ) 裕介さん
当社は、企業向けのゲーム開発などを行っています。難しい事業の内容をゲームにして研修や採用活動に活用してもらうことで、楽しみながら理解を深められる仕組みなどを作っています。
すごいスピードで似たような企業ができたり、気が付くと企業の業態が変わっていたりする東京と違って、新潟には酒蔵をはじめ、同業であっても他社とは違う特徴や歴史を持つ企業がたくさんあります。そうした企業と一緒に仕事ができると、会社のさらなる成長につながると思ったのが進出の主な理由です。また、「普段東京にいる私が、必要なときすぐに行ける」アクセスの良さも、大きな魅力だと感じました。
来月からは社員を4人増やし、新潟での営業活動に向けた準備を整えていきます。将来、この新潟事業所が多くの企業の課題解決を助ける拠点として機能できたらいいなと考えています。
社員さんの声
神代(かしろ) 優太さん(入社1年目・秋葉区在住)
高校卒業後に市内の会社に就職しましたが、「ゲームの開発がしたい」という夢を諦めきれず、仕事を辞めて市内の専門学校に入学しました。先生と進路相談していた時、ちょうど東京から新潟に進出してくるタイミングだった当社のことを教えてもらいました。
地元の友達と遊んだり、新潟のラーメン巡りをしたりするのが好きなので、転職をするとしてもできれば新潟を離れたくありませんでした。この会社に入社して、念願だったゲーム開発に携わりながら、休日は友達と過ごす生活ができて、とても満足しています。
今は東京にいる先輩エンジニアからオンラインで指導を受けながら、ソーシャルゲームの開発の一部を任されています。多くの知識や技術が必要なので苦労もありますが、充実した生活を送れています。