市報にいがた 令和6年12月1日 2828号 1面・2面

最終更新日:2024年12月1日

より多くの命を守るためにICT化で救急搬送を効率化

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  • 目標 3:すべての人に健康と福祉を
  • 目標 9:産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 目標 11:住み続けられるまちづくりを
  • 目標 17:パートナーシップで目標を達成しよう

 今号では、ICTを活用して救急搬送にかかる時間を短縮するなど、より多くの命を守るための取り組みを紹介します。

問い合わせ 消防局救急課(電話:025-288-3260)

ICTとは…

Information(インフォメーション) & Communication(コミュニケーション) Technology(テクノロジー)の略称で、情報通信技術のこと。インターネットや携帯電話もICTに含まれる。

ICT化で救急搬送を効率化

ICT化で救急搬送を効率化

ICT化で救急搬送を効率化

ICT化で救急搬送を効率化

意外と知らない!? 新潟市の救急の現状

救急救命士に聞きました

消防局救急課 阿部
消防局救急課 阿部

Q どれくらいの救急出動があるの?

A 昨年の出動件数は45,405件で、過去最多を記録しました。コロナ禍(か)で一時的に減ったものの、出動件数は年々増えています。この10年間で約9,400件増加し、1.3倍ほどになっています。1日当たりでは約124回出動しています。

出動件数の推移

Q どんな理由で搬送されるの?

A 急病の人の搬送が最も多いです。ほかにも、けがなどの負傷や交通事故によるもの、病院から病院へ転院するための搬送もあります。あまり知られていませんが、医師が直接現場に行って処置をするために救急車を使うこともあります。

事故種別出動件数(令和5年)

Q 救急車は何台あるの?

A 新潟市には33台の救急車があります。25隊の救急隊を各地に配備していて、救急車に乗って活動する救急救命士は152人います。

Q 救急車はすぐ来てくれるの?

A 通報を受けてから、救急車が現場に到着するまでは平均9.1分※で、病院に到着するまでは平均45.9分※です。出動件数が増加している影響で、現場や病院への到着にかかる時間も増加傾向にあります。到着までの時間が遅くなると、その分処置を始めるのも遅くなってしまいます。少しでも多くの命を守るために、情報伝達などのICT化により効率的な救急搬送ができるようにするなど、新たな取り組みを進めています。
※令和5年実績

救急搬送時の情報伝達をICT化

 効率的な搬送をするため、これまで手書きのメモや口頭で伝えていた傷病者情報などの伝達をICT化する取り組みを進めています。

これまで→ICT化→これから

ICT化で効率的な搬送が可能に

消防局救急課 阿部

 今までは、手書きや口頭で病院に情報を伝えていましたが、何度も同じ情報を伝達するときに、聞き取りミスなどが起こらないよう、正確かつ迅速に情報を共有することに課題がありました。より効率的な搬送ができるよう、今月から、市内20カ所の病院などと連携し、ICTの活用を段階的に進めていきます。ICT化により、何度も同じ内容を繰り返す必要がなくなり、連携がスムーズに行えるため、病院到着までにかかる時間を短縮できると期待しています。

より多くの命を救うために

 救急医療は1分、1秒を争う場面もあるため、少しでも早く適切な病院へ搬送することが大切です。ICT化により、写真を送って医師に患部を見てもらうことができるようになりました。搬送前に医師の判断がしやすくなるので、適切な病院への搬送もしやすくなるなど、時間短縮以外にもメリットが多いです。より多くの命を救うために、これからも救急隊ではさまざまな取り組みを進めて救急活動の効率化に努めていきます。

救急隊からのお願い

 名前などの確認のため、マイナンバーカードや運転免許証を、同意を得た上で撮影することがあります。ご理解と協力をお願いします。

通報現場を映像で伝える「Live119」

 通報者のスマートフォンから現場の映像を送信してもらうシステム「Live(ライブ)119」を運用しています。119番通報時に消防指令管制センターから映像送信を依頼されることがあるので、協力をお願いします。

問い合わせ 消防局指令課(電話:025-288-3270)

こんなことができます!

  • 傷病者の映像を見せて、最適な応急手当てのアドバイスを受けられる
  • 同センターから手当て方法の動画を受け取り、見本を見ることができる
  • 救急隊や消防隊が現場到着前に状況を把握し、事前に準備できる

119番通報をつないだまま

119番通報をつないだまま

救急車の適時・適切な利用を

 新潟市の昨年の救急搬送人数は過去最多の40,695人でしたが、そのうち約3割の人が軽症で、入院することなく自宅へ帰っています。救急隊は24時間いつでも出動できるように準備していますが、救急隊や受け入れ可能な病院には限りがあります。本当に必要な人のため、救急隊が出払っていて到着が遅れることがないよう、救急車の使い方を考えてみましょう。

大切な命を救うために協力をお願いします
消防局マスコットキャラクター「消太くん」

急な病気やけがで迷ったときは

新潟県AI救急相談アプリ

 AIとのチャット形式で24時間いつでも、どこでも気軽に相談できます。もしものときに備え、実際に症状がないときに試せる「お試しモード」もあります。「LINE(ライン)」で「友だち登録」をして利用してください。

新潟県救急医療電話相談

時間 午後6時から翌午前8時
 すぐに救急車を呼ぶべきか、病院を受診すべきか迷ったときに、看護師などから受診の必要性や対処方法などについての助言、受診可能な病院の案内を受けることができます。
15歳以上の相談…#7119または電話:025-284-7119
14歳以下の相談…#8000または電話:025-288-2525

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