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日本のアニメーション美術の創造者 山本二三展

最終更新日:2015年6月8日

終了しました

会期 平成27年4月11日(土曜)~6月7日(日曜) ※4月13日・20日、5月11日、6月1日(月曜)のみ休館

日本のアニメーション美術の創造者 山本二三(にぞう)展 ~天空の城ラピュタ、火垂るの墓、もののけ姫、時をかける少女~

日本のアニメーションの背景画家・美術監督として、数々の名作に携わってきた山本二三の仕事を紹介する展覧会です。映画を見る観客は普段あまり意識することはありませんが、背景美術は個々のアニメーション作品の独自の世界を形成し、特徴づけるとても重要な仕事です。そこにおいて山本は、入念な取材と豊かな色彩感覚を用い、緻密かつ繊細な表現で音やにおい、空気感までも感じさせるリアルな世界を作り出してきました。そしてその高い表現力で高畑 勲監督や宮崎 駿監督らの作品を支え、日本のアニメーションを世界に誇るものとしてきたのです。
 本展覧会では山本が関わった初期から最新までの作品の中で、山本自らが選んだ手書きの背景画、その準備段階でのスケッチやイメージボードなど約200点を紹介します。子どもから大人まで人気の高い作品の背景画を鑑賞いただけます。老若男女問わず、お楽しみ下さい。

荒廃したラピュタ
天空の城ラピュタ《荒廃したラピュタ》 1986年 (C)1986二馬力・G

展覧会の概要
名称

日本のアニメーション美術の創造者 山本二三展
~天空の城ラピュタ、火垂るの墓、もののけ姫、時をかける少女~

観覧時間 午前10時~午後5時 (観覧券販売は午後4時30分まで)
観覧料

当日券 一般1000円 大学・高校生800円 中学生以下無料 
有料20名以上は団体料金(2割引)
新潟県立植物園または新潟市新津鉄道資料館の入館券提示により2割引
障がい者手帳・療育手帳をお持ちの方は無料です。受付で手帳をご提示ください。 

前売券

前売券 一般800円 大学・高校生600円 (4月10日で販売終了)

主催 山本二三展新潟展実行委員会、新潟市新津美術館、新潟日報社、UX新潟テレビ21
後援

朝日新聞新潟総局、毎日新聞新潟支局、読売新聞新潟支局、産経新聞新潟支局、
BSN新潟放送、NST、TeNYテレビ新潟、NCV新潟センター、
エフエムラジオ新潟、FM PORT 79.0、FM KENTO、ラジオチャット・エフエム新津、エフエム角田山ぽかぽかラジオ

協力 絵映舎、静岡市美術館
企画協力 神戸新聞社
託児サービス

会期中の第2・第4の木曜・土曜日 午前10時~正午
対象:生後6ヶ月から就学前のお子様 
要事前申込み 定員:3名程度(利用日の3日前までに新津美術館電話:0250-25-1300へお申込みください。)
関連イベント託児サービス(4月11日、4月12日、5月30日)イベント開始30分前~終了30分後まで
定員:10名(利用日の7日前までに新津美術館電話:0250-25-1300へお申込みください。)

あいてマンデー 月曜でも開館します。4月27日、5月18日、25日(月曜)は「あいてマンデ~!」で開館します。

展覧会構成

第1章 質感を描く

 弱冠24歳で初めて美術監督をつとめた「未来少年コナン」(1978年)で、当時のSFで描かれることのなかった機械や建物の質感を表現し、空想の世界にリアリティを与えました。
さらに「じゃりン子チエ」(1981年)では、原作漫画の雰囲気を生かしながら、細部のテクスチャにこだわり、そこに漂う空気感までも描き込むことに成功しました。
 以後山本は、場面を質感豊かに描くことのできる背景画家として、高畑勲監督、宮崎駿監督を背後で支える中心的なスタッフとなり、日本を代表する数々のアニメーションを生み出します。
 本章では、山本の作品を特徴づける質感に着目し、6つの作品を紹介します。

 「未来少年コナン」「ルパン三世」「じゃりン子チエ」「かちかち山」「宇宙ショーへようこそ」「グスコーブドリの伝記」

1.じゃりン子チエ《陽だまり》1981年(C)はるき悦巳/双葉社・東宝・ユニバーサルミュージック・TMS
2.未来少年コナン《ギガントコントロールルーム》1978年(C)NIPPON ANIMATION CO.
3.ルパン三世《アルバトロス》1980年(C)TMS

第2章 架空の世界に現実感を

 「未来少年コナン」以来、再び宮崎駿監督の作品を手がけた「天空の城ラピュタ」(1986年)。そのラピュタの背後に描かれた、作品を特徴づける雲の表現は、のちに“二三雲(にぞうぐも)”と呼ばれるようになります。また、綿密な取材に裏付けられた描写力で、舞台である19世紀イギリスの街並みや炭鉱の風景を見事に再現し、この架空の世界に現実感を与えました。
本章では、架空の世界と私たちをつなぐ現実感を、アニメーション作品からゲームやアプリの挿絵まで、ジャンルを超えた6つの作品をとおしてご紹介します。

「天空の城ラピュタ」「名探偵ホームズ」「ファンタジックチルドレン」「NEMO/リトル・ニモ」「世界樹の迷宮IV 伝承の巨神」「歩き屋フリルとチョコレートきしだん」

1.天空の城ラピュタ《炭鉱町》1986年(C)1986二馬力・G
2.ファンタジックチルドレン《寺院》2004年(C)TAKASHI NAKAMURA/NIPPON ANIMATION CO.、 LTD. ・ FC PROJECT 2004.
3.NEMO/ニモ《パレス》1989年(C)TMS

第3章 背景画の持つ感情的効果

 山本は、野坂昭如原作の小説をもとに制作された、高畑勲監督の「火垂るの墓」(1988年)について、とくに思い入れのある作品だと語っています。その迫真のリアリズムは、原作者の野坂をも驚嘆させ「アニメ、恐るべし」と言わしめたほどです。
 印象的で美しさを伴った数多くのシーンは、主人公の心情までも描き込み、そこに実写以上の感情的効果をもたらしました。
 私たちは登場人物の感情や心情の変化を、その表情からのみ読みとっている訳ではありません。気づかないうちに、背景画がそれを補完しているのです。

「火垂るの墓」「はとよひろしまの空を」「希望の木」「盛岡 温泉地ポスター」「肖像」「五島・うるわしき郷里」「長崎三景」

1.火垂るの墓《捨てられた思い出》1988年(C)野坂昭如/新潮社、1988
2.火垂るの墓《裏通り》1988年(C)野坂昭如/新潮社、1988
3.火垂るの墓《火炎》1988年(C)野坂昭如/新潮社、1988
4.火垂るの墓《水辺》1988年(C)野坂昭如/新潮社、1988
5.火垂るの墓《市電》1988年(C)野坂昭如/新潮社、1988
6.火垂るの墓《火垂るの家》1988年(C)野坂昭如/新潮社、1988

第4章 神話的自然の原風景

 5人もの美術監督を揃えて制作された宮崎駿監督による「もののけ姫」(1997年)。山本は物語の鍵となるシシ神の森を担当します。屋久島での取材をもとに描かれたその世界は、物語を象徴する場面となりました。
 本作は、神話的自然の原風景ともいうべき豊かな森と、その森を支える地面や水の多様な表現も見どころのひとつです。
 また、長崎県五島列島の豊かな自然に囲まれて育った山本だからこそ描くことのできた、迫真の自然描写もあわせてご紹介します。

「もののけ姫」「川の光」「菩提樹の春夏秋冬」「無告(むこく)の森」「ハイドゥナン」「ミヨリの森」「あらしのよるに」「くまのがっこう~ジャッキーとケイティ」「金の小鳥」「おにぎりころりん」「くじらぐも」「おおかみと7ひきの子やぎ」「Coo 遠い海から来たクー」「タイコンデロンガのいる海」

もののけ姫《シシ神の森(2)》1997年(C)1997二馬力・GND
1

くじらぐも《くじらぐもと散歩》1992年(C)RIEKO NAKAGAWA・HIROOMI YAMAKAWA/Mitsumura Educational CO.、 LTD
8

1.もののけ姫《シシ神の森(2)》1997年(C)1997二馬力・GND
2.もののけ姫《ディダラボッチの山》1997年(C)1997二馬力・GND
3.もののけ姫《照葉樹林》1997年(C)1997二馬力・GND
4.もののけ姫《お社》1997年(C)1997二馬力・GND
5.Coo 遠い海から来たクー《マナ島の砂浜》1993年(C)Coo製作委員会
6.金の小鳥《北風さん》1990年(C)香西隆男/1990 by TOKYO SHOSEKI CO.、LTD.、Tokyo
7.おおかみと7ひきの子やぎ《駆けっこ》1993年森康二/1993NIPPON COLUMBIA CO.、LTD
8.くじらぐも《くじらぐもと散歩》1992年(C)RIEKO NAKAGAWA・HIROOMI YAMAKAWA/Mitsumura Educational CO.、LTD

第5章 見慣れた風景に潜む特別な一瞬

 筒井康隆の小説をもとに、細田守が監督をつとめた「時をかける少女」。手描きの背景画を基本としながらも、一部にデジタル加工を取り入れることで、山本の作品に新たな可能性が加わりました。
 澄み渡る空、白い雲、木漏れ日、刻々と移り変わる夕空…いつも見ている風景が、特別に見える一瞬。実写でも写真でもなく手描きの絵だからこそ、その豊かな色彩に、主人公の少女の感情まで描き込むことができたのです。

「時をかける少女」

1.時をかける少女《踏切》 2006年(C) 「時をかける少女」製作委員会2006 
2.時をかける少女《真琴の家》 2006年 (C)「時をかける少女」製作委員会2006
3.時をかける少女《夕暮れ(1)》2006年(C)「時をかける少女」製作委員会2006
4.時をかける少女《国立博物館》2006年(C)「時をかける少女」製作委員会2006
5.時をかける少女《分かれ道》2006年(C)「時をかける少女」製作委員会2006
6.時をかける少女《ゴーヤ棚》2006年(C)「時をかける少女」製作委員会2006

関連イベント

ミュージアムコンサート

内容:スタジオジブリ作品の音楽を中心に6名の演奏家が協演します。
ピアノ五重奏、ソプラノソロ、ヴァイオリンソロなど多彩なメニューで、お子様にも楽しみいただけます。

日時 5月30日(土曜) 午後6時30分開演 (開場:午後6時)
出演 山崎由佳(ソプラノ)、奈良秀樹(ヴァイオリン)、小島健弘(ヴァイオリン)、
井口歩(ヴィオラ)、安部信之介(チェロ)、関田桂子(ピアノ)
会場 新津美術館 アトリウム
参加費 1500円(3歳未満のお子さまは、ひざ上鑑賞無料です。) 無料託児サービスあり
定員 100名 事前申込み
往復はがきにて、新津美術館「コンサート係」あてにお申込みください。申込み締切:5月13日(水曜) 

山本二三展コンサートのページへ

アニメーション「ミヨリの森」上映会

内容:山本二三が初の長編映像の監督をつとめた作品。
心を閉ざした少女が森の精霊たちと交流し、村を救うために闘うお話です。
日程:4月18日(土曜)、5月17日(日曜)
時間:各日午後1時30分~(約1時間50分)
会場:新津美術館1階レクチャールーム
参加無料 ※事前申し込み不要

山本二三氏によるトークショー

終了しました

内容:展覧会に寄せる思いや数々手掛けてきた作品のエピソードなどをお話しいただきます。
日時:4月11(土曜) 午後2時から(30分程度) (開場:午後1時30分から)
会場:新津美術館市民ギャラリー
参加費:無料(観覧券が必要です)定員120名
※要事前申し込み(往復はがきにて、申込み締切:3月25日水曜) 託児サービスあり
※追加募集 募集人数50名(申込方法 3月26日より受付開始(先着順)
新潟市新津美術館 電話:0250-25-1300 (平日午前8時30分~午後5時)
FAX:0250-25-1303 メール:[email protected]

参加者追加募集のお知らせ 
募集人数50名
申込方法 3月26日より受付開始(先着順)
新潟市新津美術館 
電話:0250-25-1300 (平日午前8時30分~午後5時)
FAX:0250-25-1303
メール:[email protected]

山本二三「背景画を描く」 デモンストレーション

終了しました

内容:山本二三氏が実際に背景画を制作する様子を、制作や道具のお話しもお聞きしながら公開します。
日時:4月12日(日曜) 午後2時~(1時間程度) 
会場:新津美術館市民ギャラリー
参加費:無料(観覧券が必要です) 定員120人
※要事前申込み(往復はがきにて、申込み締切:3月25日水曜) 託児あり

参加者追加募集のお知らせ 
募集人数20名
申込方法 3月26日より受付開始(先着順)
新潟市新津美術館
電話:0250-25-1300 (平日午前8時30分~午後5時)
FAX:0250-25-1303
メール:[email protected]

私の二三雲フォトシアター ~あなたも展覧会に参加しよう!~

募集を終了しました

内容:あ!これ二三雲じゃない?良い雲発見!と思ったら、写真に撮ってメールでご応募下さい。お送りいただいた画像を会場内のモニターでご紹介します。
応募期間:4月1日(水曜)~5月1日(金曜)
応募方法:氏名・年齢・住所・電話番号・タイトル(題名)または一口コメントと写真(1MB以下)をメールでお送りください。(個人情報は公開しません)
応募先:UX新潟テレビ21のホームページより
応募者プレゼント:応募いただいた方の中から抽選で10名様に記念品をさし上げます。

応募作品例
(C)新潟市

来館者サービス

(1)記念撮影コーナー:物語の世界に入って写真を撮ろう!
(2)リピーター割引:「山本二三展」2回目以降は前回のチケット半券ご提示で2割引でご覧いただけます。
(3)二三の日プレゼント:4月23日5月23日は二三の日。ご来館いただいた、各日先着100名様にプレゼントを差し上げます。
(4)ボランティアによる絵本の読み聞かせ(大人も童心に返って楽しめる内容です)4月26日(日曜)5月24日(日曜)午前11時~
(5)「米林宏昌 原画展」相互割引:新潟市マンガ・アニメ情報館で3月7日~5月10日開催の「米林宏昌 原画展」と「山本二三展」の相互のチケット半券提示で、それぞれ2割引になります。

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文化スポーツ部 新津美術館

〒956-0846 新潟市秋葉区蒲ヶ沢109番地1
電話:0250-25-1300 FAX:0250-25-1303

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開館時間 午前10時から午後5時(観覧券販売は午後4時半まで)
休館日 月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し翌日休館)、展覧会準備期間、年末年始 ※月曜日開館日もあり
© 2017 Niitsu Art Museum.
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