平成29年6月2日 市長定例記者会見

最終更新日:2017年6月5日

市長定例記者会見

(表)開催概要
期日 平成29年6月2日(金曜)
時間

午前10時00分から午前10時40分

場所 新潟市役所(本館6階 執行部控室)

発表内容

質疑応答

配布資料

市長記者会見動画(6月2日開催分)

発表内容

1. 新津鉄道資料館 新規実物車両展示と特別公開事業の実施について

 最初に5件申し上げます。
 最初の案件は、新津鉄道資料館に新規実物車両の展示と特別公開事業を実施するということについてです。
 新津鉄道資料館は、平成26年7月にリニューアルオープンし4年目を迎えております。新潟・新津の地域資源である「鉄道文化」という新たな魅力を掘り起こしたことで、市内はもとより県内外から多くの方々にご来場いただいております。 
 この魅力をさらに発信していくことを目的に、このたび、東日本旅客鉄道株式会社からご理解をいただき、新潟ゆかりの車両2両を新たに譲り受け、新津鉄道資料館に輸送し、展示することとなりました。譲渡いただいた車両は上越新幹線で長らく運行し、Maxの愛称でおなじみの「E4系新幹線電車」と旧国鉄時代から新潟の通勤・通学の重要な交通機関として走り続けてきた「115系電車」の2両であります。どちらの車両も新潟の人々の暮らしを支え続けてきたものですので、愛着を持っていただけるのではないかと思っております。
 この車両を新津鉄道資料館へ輸送した後の7月15日から3日間限定で特別公開事業を実施いたします。当日は、2両の車内を公開する予定にしております。ぜひ、大勢の皆さまからご来場いただき、実物車両の迫力を間近に感じていただければ幸いです。また、総合車両製作所新津事業所からミニSLを譲り受け、特別公開事業に併せて運行を開始する予定にしております。ぜひ、こちらも楽しんでいただきたいと思います。今後は、鉄道文化の貴重な資料として大切に展示し、全国に向けて新津の鉄道文化の魅力をさらに発信していきたいと考えております。

2.新潟市における「beyond2020プログラム」の認証開始について

 二つ目の案件です。新潟市における「beyond2020プログラム」の認証を開始するということであります。
 「beyond2020プログラム」は、政府が進めるオリンピック文化プログラムで、平成28年12月26日から内閣官房で受け付けていましたが、今後は認証申請の窓口を広げていくため、この度、文化庁、外務省および国際交流基金のほか、自治体では唯一新潟市で試行開始するものです。新潟市の申請受付は6月12日(月曜)から開始します。申請方法は、指定の書類をアーツカウンシル新潟へ電子メールなどで提出していただくことになります。また、国が整備を進めているインターネットによる電子申請システムにつきましても、環境が整いましたらお知らせいたします。認証要件などの詳細は配布資料に記載していますが、申請書の書き方のほか、申請前から活動の内容については、アーツカウンシル新潟が相談に応じます。「beyond2020プログラム」に認証されたイベント、活動は共通のロゴマークを使用した広報が可能になります。また、同プログラムをまとめた政府のサイトへ掲載されるほか、アーツカウンシル新潟のホームページにも掲載し、国内外へ発信していきます。公的機関、民間事業者、任意団体などの文化にかかわる幅広い活動を認証していく制度ですので、積極的な活用をお願いいたします。

3.新潟の食と落語を楽しむバスツアーの開催について 

 三つ目の案件です。「新潟の食と落語を楽しむバスツアー」ということであります。
 この企画は「レストランバス車内での落語会」という全国初の試みで、4月から本市で運行しているレストランバスを活用し、市内を巡り車窓を楽しみながら、移動中に新潟の食を味わい、日本の伝統芸能文化である落語を楽しんでいただくものです。新潟出身の落語家・林家こん平師匠の次女である笠井咲(かさいえみ)さんが代表を務める、一般社団法人林家こん平事務所のご協力のもと、本市の強みである「食」を生かした新潟の文化プログラムとして発信していきます。開催日程は、6月23日(金曜)及び30日(金曜)で、新潟駅から出発して2時間程度で市内を走るコースで、午前、午後、夜の全5回開催します。出演する落語家は期待の若手である桂三木男(かつらみきお)氏、三遊亭遊里(さんゆうていゆうり)師匠、三遊亭愛楽(さんゆうていあいらく)師匠など、実力を備えた方々が出演する予定となっております。参加費はお一人5,000円、各コースの募集人数は15人程度とし、本日から申し込みの受け付けを開始します。ぜひ、多くの市民の皆さまからご参加いただきたいと思います。

4.「弾道ミサイルを想定した住民への情報伝達訓練」について

 四つ目の案件です。「弾道ミサイルを想定した住民への情報伝達訓練」についてです。
 北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返していることから、弾道ミサイルが日本国内に落下する可能性がある場合を想定し、国から県へ、市町村において弾道ミサイルを想定した住民避難訓練を実施するよう通知がありました。県では県内市町村へ訓練実施の意向調査を行い、本市も参加する意向で回答しました。新潟県では今月12日(月曜)に燕市で住民避難訓練を実施することとなりました。本市では庁内でミサイル対応訓練を行うほか、市民の皆さまにもミサイル情報を配信する情報伝達訓練を実施します。情報伝達訓練といたしましては、新潟市が緊急情報を配信している登録制のメールサービス「にいがた防災メール」から、登録している約2万人の方へ午前10時から、国より配信される訓練内容を送信いたします。ぜひ訓練前に多くの方に登録いただければと思います。

5.「にいがた防災アクション2017」について

 最後の案件です。「にいがた防災アクション2017」についてです。
 今後起こり得る大地震発生時の行動について、市民の皆さま一人一人が災害を自分のこととして認識・行動する防災力の高いまちづくりを目指し、今年度も二つの事業を実施します。今月10日(土曜)には、古町6・7番町(古町モール内)を会場に「ふるまち防災フェスタ」を開催します。地震の揺れが体験できる起震車をはじめ、楽しみながら防災について学べるコーナーを多数用意しています。本市の「ゆるキャラ」たちも登場するということで、小さいお子様にも参加していただけますので、多くの皆さまのご来場をお待ちしています。
 16日(金曜)には、全市一斉防災訓練を行います。まず地震対応訓練として、新潟地震が発生した午後1時2分ころ、地震が起きたという想定で、姿勢を低くし頭を守るなど、その場に応じて自分の身を守る行動をしていただきます。また、情報伝達訓練として、午後1時3分ごろに、新潟市内にある携帯電話の対応機種すべてに、緊急速報メールなどが届きます。受信できるかをご確認いただきたいと思います。市民の皆さまには、この機会に、改めて防災のことを考えていただきたいと思います。

※市民病院に勤務していた後期研修医の労災が認定されたことについて

 次に、案件外でありますけれども、市民病院に勤務していた後期研修医の労災認定について、若干申し上げます。
 このたび、市民病院に勤務されていた後期研修医の労災が認定されたことについて、深く、真摯に受け止めております。労災認定については、労働基準監督署から市に対して情報提供がなされないため、現段階では詳細を把握できませんけれども、今後、市民病院の医師の働き方について、労基サイドからご意見、ご指導などがあるのではないかと考えております。また、医師の働き方については、国において、2年後をめどに労働規制のあり方や労働時間の短縮などについて検討することになっております。そういった場においても、市民病院の状況、現状などについて積極的に情報開示し、議論を深めていただき、有効な方向性を打ち出していただくよう求めていきたいと。また、我々も努力していきたいと思っております。

※クルーズ客船「にっぽん丸」の新潟港寄港について 

 最後に、資料を1件配付させていただきました。クルーズ客船「にっぽん丸」の新潟港寄港ということであります。
 日本船籍のクルーズ客船「にっぽん丸」が、6月26日に新潟西港(山の下ふ頭)を出発し、利尻島、礼文島を回り、29日に新潟西港に到着します。今年で3年連続の寄港となります。26日の出港時には、市民の皆さまと新潟港クルーズ・ファンクラブ会員によるハンカチ振りとテープシャワーでのお見送りを予定しております。7月には、新潟東港へコスタ・ネオロマンチカ、8月には、新潟西港へ飛鳥2の寄港も予定しておりますので、みなとまち新潟に良い印象を持ってもらえるように、にぎやかにお出迎えとお見送りをして、今後のクルーズ客船誘致につなげていきたいと考えております。
 私からは以上です。

質疑応答

新津鉄道資料館 新規実物車両展示と特別公開事業の実施について

(記者)

 新津鉄道資料館の2両なのですが、特別公開が3日間ということですが、特別公開をした後はどのような活用をされるでしょうか。

(市長)

 これは通常展示ということになるのですか。

(新津鉄道資料館担当職員)

 特別公開後につきましては、10月中旬から上屋の工事に入りますので、それまでは外観だけの一般公開ということで展示させていただきます。

(市長)

 車内に入れないのですか。

(新津鉄道資料館担当職員)

 車内に入れるのは、基本的にこの3日間になります。毎月第4日曜日に車内の公開をやっておりますけれども、月によって車両が変わりますので、今の時点では決めかねております。展示はしていきたいと思っております。

東京電力柏崎刈羽原発の一部廃炉について

(記者)

 発表外なのですが、柏崎の桜井市長が、柏崎刈羽原子力発電所の1号機から5号機の廃炉について言及されました。市長も以前から廃炉についていろいろと言及されたことがありますので、柏崎市長の今回の発言の受け止めと、どのような評価をされているかお聞きします。

(市長)

 私は、基本的には廃炉を優先すべきだということを求め、そうしないと、世界最大級の原発基地が日本海側に、それも新潟市民も身近なところに並んでいると。これはいろいろな面でリスクが大きいと思いますので、廃炉にしていくということは非常に重要だと思います。6号機、7号機の再稼働の条件と位置づけていらっしゃるというのは、柏崎市長のご判断ということで、地元市長のご判断は尊重いたしますけれども、そういう部分についてはさらに意見交換をし、どのようなやり方が最も県民の安心安全につながるのか。また、地元経済の活性化ということについても、廃炉ビジネスは世界でも注目されていますので、私は活性化効果も高いと考え、まず廃炉をやって実績をしっかり積む。そして国基準の廃炉ということで、ぜひ柏崎刈羽原子力発電所はやっていただきたいと。沸騰水型の廃炉を国基準でやる。一方では加圧水型も国基準の廃炉を両方でやって、その廃炉基準を明確にし、また現実のものとして、次には電力会社がその基準を守ってやっていくということが、国民の安心感を得るためには一番良いのではないかと。また、原発を世界へ輸出している日本の国としての責任ではないかと考えています。

市民病院に勤務していた後期研修医の労災が認定されたことについて

(記者)

 市民病院の労災認定についてですけれども、真摯に受け止めているという言葉がありましたけれども、率直なところ、市長のお考えとして、認定されると思っていらっしゃいましたでしょうか。それとも、意外だという思いのほうが強いでしょうか。

(市長)

 それは認定されたということなので、それを真摯に受け止めるということです。

(記者)

 これまで、病院側の、月平均48時間の時間外労働という主張とは異なる結果が出ましたけれども、そのことについてはどうお考えですか。

(市長)

 私どもは今までの後期研修医の仕事の仕方として、従来どおりの考え方でやってきたと思っています。まだ情報がしっかり把握できていないので、これからどのような判断になったのかを聞かせていただき、今後の市民病院の働き方というところに、当然反映させなければならないので、その部分について正確に情報をお聞きし、今後反映させていく体制をとっていく必要があると考えています。

(記者)

 これから未払い賃金の請求等も想定されると思いますけれども、それもそれらの情報を踏まえてということになりますか。

(市長)

 まだ情報がないので。

(記者)

 以前の記者会見での発言を再度お聞きしたいのですけれども、36協定を守っているだけでは救急医療は成り立たないおそれがあるということをおっしゃっていたと思いますが。

(市長)

 守っているだけではというか、目の前にいらっしゃる人の命を救おうと。一人でも多くの新潟市民の命を救おうとすることで、結果的に超過勤務が増大して36協定を守れなかったと。これについては非常に苦慮しているということです。

(記者)

 遺族は、これからは市がどう変わっていくか見たいとおっしゃっていますけれども、その思いに対してメッセージがあれば、お願いいたします。

(市長)

 まず、どのような状況なのか、どういうご判断なのか、市民病院にこれからどういったご指導、ご意見をいただけるのか。それがないと対応も言えないということなので、できるだけ早めに情報をいただき、ご意見、ご指導いただき、それに沿ってできることを最大限やっていきたいと思っています。

(記者)

 引き続き市民病院の件なのですけれども、労基署からの情報提供も必要だと思うのですけれども、市民病院の医師や医療スタッフの働き方をご自身たちで振り返ってみるという予定はありますか。

(市長)

 以前に是正勧告をいただいてから、例えば医療秘書を大幅に増やすとか、通院の市民の皆さまに、いきなり市民病院に行かないでくださいと。かかりつけ医から紹介状がある場合に市民病院を受診するようにと。“コンビニ受診”という言葉は使いたくありませんけれども、救命救急の最後の砦なので、できるだけそれ以外の負担は軽くしていただくよう、お願いをしてきました。また、チーム医療ということもできるだけ心がけていくということなのですけれども、これについても、私はこの先生にかかっているのだというお気持ちが、患者さんは非常に強いので、なかなかチーム医療というところがうまく機能していないのも事実だと思っています。さらに、新潟市の場合は二次輪番とか、他の病院とも連携して、何とか救急救命の最後の砦として市民病院が機能できるようにということで協力を得てきているのですが、やはり二次輪番の病院の方たちも非常に厳しいということで、是正勧告を受けていた時点よりも協力を得られる部分が限定的になってきていると。そうすると、どうしても市民病院にしわ寄せがくるということで、そういう中で悪戦苦闘している状況であると。ぎりぎりのところで頑張ってきてくれているという認識はございました。これについてさらに、今後、新しい働き方の方向性が打ち出せるわけでしょうし、他に是正勧告を近年受けている病院で改善が、こういうやり方があるということもいくつか事例があるようですので、そのあたりは勉強しながらやっていきたいと思うのですが、新潟市の救急救命における市民病院の役割が極めて大きい、重いということなので、他でやっている事例を当てはめられるかどうか。これも非常に難しい部分があると思いますけれども、まずはどのようなご意見、ご指導があるのか。それをしっかり受け止めて、そのうえで最大限できることを考えていく。また、今後の医師の働き方を決めていく2年間の議論、これをより深い議論にしていただきたいと思っています。

(記者)

 市としては、労基署の情報提供を待って確認していくという形で、市として、実際に勤務実態がどうであったのかといった調査、把握は考えていないのでしょうか。

(市長)

 それは把握しています。今の状況で36協定はなかなか守れないということで、36協定を守りつつ、また市民の命を守るにはどうすればいいかということで、労使間の話し合いもさせていただき、当面、36協定の見直しということもやらせていただきました。それが抜本的解決にはまだなっていないと思っています。その部分を2年間の議論、方向性を見守りながら、先頭に立って働き方改革を市民病院にやっていただかなければならない状態だと思っています。

(記者)

 市民病院の関係ですけれども、先ほど、情報開示を積極的にするという話をコメントされたと思いますけれども、具体的に何か、こういうことについて新しく情報開示しようというのはありますか。

(市長)

 今、非常にぎりぎりのところで悪戦苦闘しているという状況について、我々は、市民病院の例を議論のところで使いたいと言っていただけるならどんどん提供します。あるいは積極的に議論の場に活用してもらいたいという気持ちです。労働サイドからは、長時間労働、残業ということで、36協定がなかなか守れない状況にあると。一方では、お医者さんは、何とか命を助けたいと思うわけですし、また、患者サイドから、あのお医者さんに診てもらいたかった、手術してもらいたかったのに、なぜチーム医療ということでこういうやり方なのかということで、もし訴えられて、医療訴訟で負けるということがあると、市民の命も守れないうえに、そこで頑張っていらっしゃるお医者さんも守れないと。どういう働き方にしていけば、そこのところの整合性、両立が図れるのか。これは極めて難しいと思って苦慮しています。一定の方向性、判断を国として、この2年間の議論で出すということだと思うので、その議論が良い議論になるように、そのために新潟市民病院が役に立つことはどんどん使っていただきたいという気持ちを申し上げました。

(記者)

 もう1点なのですけれども、市長、市の方針としては日本一安心な政令市ということで、もちろん医療にも力を入れていると思うのですけれども、その医療現場にしわ寄せがきているというのが現状だと思います。今のお話を聞いていると、国の議論を待っているというようなことですが。

(市長)

 36協定の改定も動いているわけです。ただ、抜本的な解決には至っていないだろうと思っているので、そこのところをどのように、働き方、救急救命の最後の砦が両立できるようになるのか。我々の勝手な判断というわけにはいかないと思いますので、国の方向性、判断が良いものになるように。医師を補充しろといっても、今、特定の科目で医師を補充するというのは極めて難しいわけですし、かといって診る人を限定しますと。これも大変なことなので、その場合、一定の大きな基準が示される。それがこの2年間の議論なのだろうと思っていますので、今の段階でベストのことというのは、私どもではできないと。ベター、少しでも良い方向、少しでも両立が図れるようにということで努力しながら2年間の議論を見守る。見守るだけではなくて、むしろ積極的に、今の状況についてもお伝えしていきたいと思っています。

(記者)

 市独自で議論するために委員会を立ち上げるとか、そういうことは。

(市長)

 そういうことでは、とてもだめだと思います。

(記者)

 市民病院の関係で、今後の見直しは置いておくとして、2009年度に労基署から是正勧告を受けてからの8年間について、市長として、どれだけ改善してこれたのか。その結果、今年度から協定の上限を緩和せざるを得なくなってしまったということで、是正勧告を受けてからの8年間、是正勧告というのはかなり厳しいものを突きつけられたと思うのですけれども、その後の8年間の取り組みと実態について、何をどう変えられたのか、市の責任者としてどのように受け止めていらっしゃるのか、お願いします。

(市長)

 先ほど申し上げました。二、三年でかなり効果が出た時期もあったと思いますが、その後も厳しさがより増しているということで、残念ながら悪戦苦闘が続いたと。

(記者)

 例えば何の効果があって、それがなぜ二、三年で消えてしまったのかというのは、どのように把握されていますか。

(市長)

 先ほど申し上げたとおり、我々努力はしたと思うのですが、例えば二次輪番の協力が従来よりは限定的になってしまったと。最終的に市民病院に救命救急の部分が集中しているということです。

(記者)

 救急救命の対応でかなり疲弊していると。そこで時間外が増えていることが一番の原因だと受け止めていいですか。

(市長)

 一番の心配はそこです。入院についても非常に厳しい状況であり、通院については、紹介状をお持ちいただかないと、市民病院にいきなりということだと、来ていただいた方にもご迷惑だし、来ていただくほうも、そこでエネルギーが分散してしまっては大変なのだということで、市民の皆さまにも正しい使い方というものを求めてきたと。一定の協力はいただき、一時は効果があったけれども、それ以外のところで(効果が)失われるもののほうが大きかったということです。

(記者)

 今回、労災認定ということですが、勤務医の過重労働というのは、各地のセンター的な役割を担っている公的病院共通の課題というか、同じような状況にあると思いますが、その中で国が議論を始めるというところで、今回の市民病院の件は、例えば現状の、情報開示とおっしゃっていましたけれども、市としてあるいは市長会として、公的病院の団体として政府に、こういう状況なのだから、こういうところを考えてほしいといった、制度設計の部分でかかわっていくようなお考えはありますか。

(市長)

 当然、新潟県医師会などとも情報共有をこれからさらに深めなければだめだと思いますし、指定都市がいいのか、県庁所在都市のほうが、我々の状況に類似しているのか、そのあたりも医療関係者から話を聞きながら、救急救命の砦がいくつもある大都市もあるわけですけれども、おそらく県庁所在都市、後発の政令指定都市はほとんど新潟市民病院のように、一つに過重な負担がきているということは共通していると思うので、そこの部分で問題意識を共有できる都市とは情報をさらに共有して、連携していきたいと。2年間の議論の結論の方向性が少しでも良いものになるように、労働サイドと医療サイドの困難性を少しでも両立できるように、良いご議論をいただき、方向性を出していただく。そのために我々も、今の状況についてお伝えするものはしっかり伝えていきたいと思っています。

Max「E4系新幹線電車」への期待や市長自身の思い出

(記者)

 新津鉄道資料館のことで伺いたいのですが、E4系はファンも多いうえに全廃されることが決まっている新幹線ですけれども、資料館の大きな魅力アップにつながるのではないかと思うのですが、改めて来館者の増加など期待する思いを教えてください。

(市長)

 E4系は希少価値がますます出てくると。今、新しい新幹線に切り替えるということを発表いただいて、基本的にはありがたいのですが、一方では、Maxは良かったという声がかなり新潟支社にも届いていると聞いていますので、Maxに愛着を持っているファンの方は相当いらっしゃると。新潟の場合はNGT48もMaxを使った曲で大ヒットしたということもあるので、他の地域よりも愛着の強い方が多いのではないかと思っているので、相当効果が出てくると思っています。

(記者)

 関連なのですけれども、市長ご自身、Maxの思い出が何かありましたら、教えていただけますか。

(市長)

 私は最近、暗いところだと新聞が読みにくくなっているので、Maxの1階は困るのです。2階は非常に眺めがよく快適で、困るのは、重いバゲージを持っていらっしゃる外国人の方、特にお年を召した方がバゲージを持て余している。「ちょっとお運びしましょうか」みたいなことを、何回か経験したことがあります。良い思い出もいっぱいありますが、この辺りがインバウンドなどには若干不向きかなと。バリアフリーという点では少し問題があるかなということも感じています。そういう面では、2020東京オリンピック・パラリンピックを前に良い退け時ではないかという感じがしています。

国家戦略特区について

(記者)

 発表外なのですが、国家戦略特区についてなのですけれども、先日、新潟市は国から新しい民泊の認定をされて、これから進めていくと思うのですけれども、それもある一方、昨年度の評価というものも国から出ていました。評価するところもあれば、課題として、外国人創業の部分の緩和ですとか、新規の提案のところが停滞感ということがありましたけれども、それを受けた市長の所感をお願いします。

(市長)

 新潟は農業で国家戦略特区に認定いただいたということで、農業分野で特区効果を最大限発揮しようと思い動いてきました。特区効果を最大限発揮するために、例えばNTTドコモやぐるなびなど、いろいろなところと一緒にやっているわけですけれども、これは規制緩和を使っていないものが多いということで、特区効果の発現には効果は大きいと思っていますけれども、向こうの有識者委員の方から見ると、規制緩和をあまり使っていないじゃないかというふうに見られているのかなと。その後、お互い特区指定された同士は、すべての規制緩和を活用していいのだというルールが加わって、それについても、我々、できるだけ経済界に呼び掛けたりしてきたわけですけれども、今回、そういった規制緩和の件数というものが非常に重視されているのだということが明確に示されましたので、今年度はそちらのほうも最大限頑張ろうと思っております。その第1号として、特区民泊をお認めいただいたと。6月議会に条例も出させていただくということで、この年度明けは良いスタートが切れたので、年度ごとの評価でも合格点をしっかりもらえるように頑張っていきたいと思っています。

(記者)

 同じ特区で、今治市が獣医学部の関係で加計学園が国会で話題になっていますけれども、新潟市も当初、区域計画には盛っていないかと思うのですが、追加すべき項目という形で、新潟市の同友会の提案なのかどうか分からないのですが、同じように要望のような形で出ていたかと思うのですが、それも踏まえて、この問題をどう見ているかお願いします。

(市長)

 新潟市でも構想を立て、実現可能性を探った時期があったということはそのとおりだと思います。そのときにいろいろな環境がまだ整っていないということで、加計学園関係の要素は全くなしに、今は提案しないという報告を受けました。その後、加計学園が焦点化されているわけですけれども、特区で穴を開けて良い効果が出たものを順次拡大して、全国展開していくということなので、そういう案件を特に我々は重視していると。この緩和で、これっきりですよというものについては、将来発展性がないものについて、新潟市としても頑張れないと。新潟が二の矢、三の矢を放つことによって規制緩和が全国的に拡大するといった部分について、これからより頑張りたいと思っています。それが先ほど申し上げた規制緩和で、全国では何件も展開されているけれども、新潟がもうひと押しすることで、全国展開の駄目を押せるようなものについては、より積極的に手を挙げていきたいと思っています。

(記者)

 特区で、不正があったのではないかということで話題になっていることに関して、同じ特区の新潟市としては、どのように思われますか。

(市長)

 それは自分が正式提案していないことなので、規制緩和について徹底的に勉強しているわけではないので、コメントしにくいなと。特区が変なことで有名になるのは困るので、より特区効果を出していくことが大事だと。我々も特区のことがプラスイメージで広がっていないと、有識者委員からもご指摘いただいております。そういう面では、私ども新潟市のやっているような農業特区の効果を最大限発揮すると。規制緩和を使ってあるものも、使ってないものも、それも合わせて革新的農業の拠点という位置づけに向かって効果を出しているところは、むしろ認めてほしいと思っています。これから明るく特区を伝えていくということも大事だと思うので、新潟が食と農と文化の融合、食文化創造都市を作っていく土台は、やはり特区があったから、これが大きく前進したのだということも、いろいろなデータをまとめて、特区というのはやはり大きいんだなと思っていただけるように努めていきたいと。これは有識者委員の求めている方向と完全に合致しているかどうか分からないのですけれども、有識者委員の求めていることについては、我々は着実に実行していくと。規制緩和の実行件数を増やしていくと。一方では、特区でこんなに地域の人の流れが変わったとか、例えば農家レストランなどすごい効果が出ているわけなので、件数だけで特区に熱心かどうかということを評価されるのは、もう少し広く評価いただけないかという気持ちはありますけれども、有識者委員の方にそれを直接申し上げる場もなかなかないので、まずはしっかり規制緩和の件数も増やしながら、特区効果が大きく発現しているのだといういろいろなデータもそろえて、見ていただくようにしていきたいと思っています。

新潟駅南口のスケートボードについて

(記者)

 新潟駅南口でスケートボード禁止が始まってちょうど1カ月経ったのですけれども、今のところ効果は出ているのかどうかとか、把握されていることはありますか。

(市長)

 その後、市民の皆さまからのクレーム、スケートボードをやっていらっしゃる方からは多少ご不満が出ていると聞いていますけれども、スケートボードもオリンピック種目になっているわけですし、年度末にも万代島でスケートボードの競技会、あるいはプレーヤーたちが指導するということで、すごい人気なのです。できればスケートボードをこういう形で楽しめ、正式種目になった、オリンピックを目指す若者が新潟から出ていけるのだというものを、できるだけ早く作っていきたいと。思いっきりここでやってくださいと、危ないところではやめてくださいということで、住み分けていただくように。今、“大カマ”は耐震工事中ですけれども、大カマができたら、その部分もかなりやれると思いますし、また、整備中の旧二葉中学校跡地なども良い体育館があるので、活用できるのではないかと思います。オリンピック正式種目になったスケートボードを隅へ追いやるということではなくて、むしろしっかりとやってもらうところを用意することが大事なのではないかと思っています。

過去の市長記者会見

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政策企画部 広報課

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